しゃべって、笑って、つながって
一人一人の仲間を大切に
新しい政治をつくる
日本共産党桃谷東平支部(大阪市中央区)
日本共産党はいま、市民と野党の共闘の勝利と、日本共産党の躍進で安倍政権に退場の審判を下し、自民党政治に代わる新しい政治を開こうと訴えています。全国津々浦々の職場や地域、学園で、その活動を担っているのが党支部。その一つ、大阪市中央区で活動する桃谷東平支部を訪ねました。
平均年齢は72歳 2つの班で会議
桃谷東平支部が活動するのは、大阪市中央区の谷町筋と長堀通が交差する谷町六丁目の東南部、有権者数約6千人の地域です。旧熊野街道が南北に通り、大阪大空襲の戦火を免れた古民家や長屋、新しいマンションが混在し、近くには空堀商店街があるほか、飲食店や和菓子店、画廊なども立地。最近は民泊も増えつつあり、地域に波紋を広げています。
支部の党員は今のところ全員女性。46歳から102歳まで平均年齢は72歳です。新入党員を迎えるなど人数が増えたため、支部会議は2018年11月から、75歳以上が中心のS(スペシャル)班は午前中、Y(ヤング)班は夕方と、2班に分けて開いています。
政治の問題から 身近な話題まで
12月6日午前10時半から始まったS班の会議は「3分間発言」から。政治問題はもちろん、各自の近況などを自由に出し合います。当日付の「しんぶん赤旗」日刊紙は1面で「自民、改憲案提示を断念」と報道。その紙面を手に「すごい!きょうは朝から本当にうれしい」と口火を切ったのは、10月に入党したばかりの小林啓子さん(77)=仮名。「秋篠宮さんが、大嘗祭の税金の使い方について、もの申してはった」「沖縄は『新基地はいらん』言うてるのに、政府は無視?」「安倍首相がテレビに出たら、にらみ付けてるわ」と話が盛り上がります。「○○さんが公園でこけはった」「私らも気ぃつけんと」と、身近で切実な話題も。医療生協の活動をしているAさん(81)は、「捨てるうんこで拾ういのち」と大腸がん検診をみんなに勧めました。
ベテラン党員が 知恵を出し合い
進行役で支部委員の山内紘子さん(74)は、「しんぶん赤旗」日刊紙(12月4日付)に載った、長野県の男性の声を紹介。「活動においても、日々の暮らしにおいても、家族のように親身に接してくださる支部の皆さんとご一緒できるのも、更なる私の僥倖(ぎょうこう)です」と綴った投稿です。山内さんは「皆さんにも、この男性と同じ喜びを感じてもらいたいのです」と話しました。
支部には入党間もない人から、党歴50年を超える人がいます。生い立ちも人生経験もさまざま。どうすれば一人一人が持ち味を発揮して党員として輝いて生きることができるのか、みんなが本音を出し合え、参加すれば元気の出る支部会議をどう運営するか――中央区の民間企業や官公庁などで定年まで働きながら、労働者と結び付き、粘り強く党活動を続けてきたベテランの党員が支部委員となり、繰り返し議論し、工夫しています。
みんなで役割を 分担して実行へ
支部長の西村みどりさん(72)は元公務員。「意識して努力しているのは、『支部が主役』ということ。みんなで役割を分担し、いろんな提案をしてみんなで実行します」と言います。支部では、介護保険などをテーマに「何でも相談会」を開く「地域要求掘り起し」、「学習」、「宣伝」、「機関紙」、「財政」の、5つの専門部をつくっています。
2025年大阪万博の開催が決まった翌日の11月25日に開かれた支部総会の後、街頭宣伝と地域訪問、昼食の準備と3組で行動。宣伝は万博と一体に維新が誘致を狙うカジノの賛否を問うシール投票や憲法紙芝居で対話し、訪問では「カジノ反対」「消費税10%増税反対」の署名を呼び掛け、後援会ニュース読者も新たに増えました。
12月6日の班会議で3分間発言の口火を切った小林さんは学習担当。同月13日の班会議で消費税増税問題を取り上げ、「負担軽減策」のでたらめさや、大企業や富裕層に応分の負担を求める改革など、クイズも取り入れて解説。出席者からは「きょうの話を力に、対話を広げたい」との声も出ました。
日常活動を通し 信頼関係を深め
小林さんは大阪市生まれ。他府県で約40年間、中学校の社会科教師として働いてきました。現役時代は一貫して日教組の組合員で、日本共産党のイメージは、「自分だけが正しいと思っている人たち」でした。
退職後、夫と死別し一人暮らしでしたが、子どもたちが暮らす大阪市内に移住したのが2015年12月。知人がいない大阪での生活が続く中、「芸人9条の会」公演(2017年5月)に出掛けました。会場で新婦人の会員と出会い、誘われて入会。新婦人中央支部の地域班は、教師の経験を生かしてもらおうと、小林さんを講師に「大人の社会科教室」を始めました。その中で党員との信頼関係も深まっていきました。
「戦争への道」に突き進む安倍政権に、強い危機感を抱くと同時に、日本共産党が市民と野党の共闘を追求する姿に、「昔、私が思っていた共産党とは違う」と感じました。たつみコータロー議員を迎えた中央区での「つどい」に参加して入党を勧められた翌日、自らの決意を伝えました。
できることから お互い励まして
桃谷東平支部は2018年1年間で、小林さんをはじめ6人の党員を新たに迎えました。新婦人の活動を通じて党員との信頼関係を築いてきた女性たちです。10月に入党した中山早智子さん(70)=仮名=は、母親(96)の介護をしながら、積極的に活動に参加。自宅にたつみ参院議員と志位和夫委員長の連名ポスターを貼り、Y班の会議では「年賀状に共産党を応援していると書きたい」と語りました。
12月の班会議では、2019年の統一地方選、参院選での日本共産党の躍進を目指して、自分の結び付きを書き出す「マイ名簿」づくりで、新入党者の真剣な努力も開始。一人一人の生活条件など「まず、できるところから始めましょう」と励まし合っています。
党員に寄り添い 党の躍進を必ず
支部には高齢で一人暮らし、ダブルワークで大変な人もいます。「一人一人の人間が大切にされる社会を目指す党だからこそ、これからも一人一人の党員に寄り添い、つながり合いたい」と西村支部長。「さらに地域に根を張り、若い世代を党に迎える活動にも挑戦しながら、2019年の連続選挙で日本共産党の躍進を勝ち取りたい」と話します。
12月20日に開いた「しんぶん赤旗」日曜版と「女性のひろば」の読者会には党外からの6人を含む21人が参加。「空堀商店街のお店の人が、近くに大型店ができるのが心配で夜も眠れんて。向こうから『自民党が悪い』と言わはった」と、政治への怒りが渦巻く地域の様子も交流。「もう、選挙で決着つけるしかない」――参加者の一致した思いとなりました。
(大阪民主新報、2018年12月30日号、2019年1月6日合併号より)