大阪府選挙管理委員会に届けている維新、自民、公明の各党支部と議員の資金管理団体が、２０１７年の政治資金のうち、約１５２７万円を飲み食いに使っていたことが、２０１７年府選挙管理委員会収支報告からわかりました。使っていたのは、維新78件約５９７万円、自民党28件約６００万円、公明91件約３２０万円。「会食費」「飲食費」とともに「会議費」「会合費」の名目で、しゃぶしゃぶ、てっちり、とらふぐ、鰻、懐石料理、イタリアンレストランなどに支出されています。

〝身を切る改革〟どこへ

　維新の会・足立康史衆議院議員の資金管理団体は、「会議費」として１年間で２５７万円、「浅田会」（代表者・浅田均参議院議員）は約57万円、「大阪副首都研究会」（代表者・東徹参議院議員）は、約60万円をそれぞれ飲食に支出していました。

　維新の中野稔子府議の資金管理団体は、昨年３月に維新府議団が12人で参加したアメリカへの行政視察時の飲食費等10万６６００円を支出していました。

　この視察旅行には１４７５万円の政務活動費が使われており、府民の税金で豪華旅行、その飲食もすべて政治資金で賄っていたことになり、維新の「身を切る改革」の欺瞞ぶりが浮き彫りになっています。

靖国神社への献灯代も

　また自民党の長尾敬衆議院議員は、靖国神社への「献灯代」として１万２千円を支出していました。

「大阪副首都研究会」の政治資金収支報告書に記載された会食（一部）　　

パーティー収入６億円超

大阪維新の会　結成から８年で

　大阪維新の会が２０１０年４月の結成から17年までに開いた政治資金パーティーの収入総額は、計６億１２３０万円に上ります。開催費用を差し引いた利益は計４億７３５１万円。同時期に他党の府連や府本部が開いた政治資金パーティーの収入・利益の総計を上回っています。

　大阪維新の会は結成年の10年９月から毎年、政治資金パーティーを開いてきました。府選管が公表した政治資金収支報告書の各年版によると、12年から各党・団体のパーティー収入で第１位となってきました。17年９月５日に中之島のリーガロイヤルホテル（大阪市北区）で開いた分の収入は９０６６万円で、利益は７３８４万円。利益率は81％になります。

　10年から８年間で自民党府連は７回の政治資金パーティーを開き、収入は３億７１２万円で利益は１億１４４万円（利益率33％）、公明党府本部は８回で収入は１億１６９８万円、利益は２３３４万円（同19％）。民主党府連（当時）は16年までに７回の開催で収入は４億９５７９万円、利益は４億88万円（同80％）でした。

形を変えた企業・団体献金とも

　政治資金パーティーは、企業などがまとまってパーティー券を購入することから、「形を変えた企業・団体献金」ともいわれます。大阪維新の会のパーティーでは16、17年と２年連続で三栄建設株式会社（本社・八尾市）が40万円分のパーティー券を購入。同社は日本維新の会と大阪維新の会の本部が入居するビル（大阪市中央区内）の所有者です。

　同社は16年に府の補助金を受け取りながら、大阪維新の会のパーティー券を購入したことが府議会でも問題になりました。府は同年から「実感できるみどりづくり事業」を開始。府が民間の建築物や学校などから、「地域の緑化意欲が高い」企業などを認定し、補助金を出すもので、認定された三栄建設は７７１万円の補助金を受けました。その見返りに松井一郎知事が代表である大阪維新の会に献金した疑いが指摘されていました。

企業献金と無縁の清潔な共産党

　日本共産党は企業・団体献金や、政党助成金の受け取りを一切拒否。政治資金パーティーとも無縁の党です。

大阪維新の会の政治資金パーティーの収入と利益

(大阪民主新報、2019年1月13日号より）