ブラック企業根絶 人間らしい労働を
民青同盟が交流会
民青同盟大阪府委員会は21日、大阪市中央区で、働く青年の交流集会を開き、約40人が参加。リレートークで職場の実態など交流、「ブラック企業根絶を」「働くルールを実現しよう」と呼び掛けました。
社会保障予算の増額が必要
特別養護老人ホームに勤務する介護福祉士の男性は、「手取りは多い月で17万円。残業代は2時間が上限でサービス残業になることもある」と告発。ケアプラン作成や利用者の権利を守って働く仕事にやりがいを感じる一方、現場の人手不足の実態に触れながら、「福祉現場の問題解決へ社会保障予算の増額が必要だ」と訴えました。
民青府委員会の代表が青年アンケートの結果を報告。「パワハラと暴力で流血者も」(家電店アルバイト)、「授業の空き時間は時給が出ない」(塾講師)などの実態を紹介しました。
日給の半分をピンはねされ
専門学校に通う男子学生が、ブラックバイトの体験を発言。10時間勤務のシフトが組まれる一方、日給1万円から毎週不当に5千円を天引きされたと告発しました。給与明細さえなく、残業分の割り増し賃金さえ支払われたか不明で、会社と交渉して未払い賃金を取り戻したと述べました。
交流会では、日本共産党国民運動委員会の筒井晴彦さんが講演。党国会議員団による「ブラック企業規制法案」提出以降、世論と運動が政治を動かし労働行政と業界団体に変化が生まれていると指摘。継続審査扱いとなっている同法案の先駆的意義を強調。「成立へ奮闘したい」と述べました。
その上で筒井氏は日本共産党が政策に掲げる「ルールある経済社会」について詳述。ILOはじめ国際社会が経済危機からの回復や持続可能な成長・発展のため、経済・社会政策の中心に位置付けているのがディーセント・ワーク=人間らしい労働=だと強調。▽正規雇用の原則▽均等待遇▽解雇規制▽手厚い失業手当と職業訓練―など欧州各国で実現している「働くルール」は労働者のたたかいを通じて積み上げられたと語りました。
真の経済成長戦略ない政府
労働法制改悪による雇用の非正規化促進や株価など目先の利益だけを優先する安倍政権は、「国民の暮らしや真の経済成長を目指す戦略がない」と批判。EU憲章やILO条約にも触れながら、「ビジネス分野の人権尊重は国際社会の共通認識だ」と強調しました。
2014年9月28日付「大阪民主新報」より