2019年02月03日
山下よしきの徒然エッセイ
インド国民の独立のたたかい
1月、参院議長とともにインドを公式訪問しました。
インド議会を視察した時、1919年に宗主国である英国がインドに議会を設置することを決めたとの説明が。なぜ英国は植民地であるインドにわざわざ議会を設け普通選挙をさせたのか?インド上院事務総長に聞くと「考えたことがなかった」と笑いながら「インド統治のためではないか」との答え。
そこで駐印日本大使館が調べてくれることに。翌日伝えられた見解は、1919年はちょうどマハトマ・ガンディーが不服従運動を開始する年で、そうしたインド国民の独立運動を抑えるための対策として、英国は議会を設置し「自治」の形をとろうとしたのではないかというものでした。
私もそう思います。英国は1600年の東インド会社設立以降、インドへの植民地支配を進めます。インド大反乱(独立戦争、1857年)などを鎮圧し、1877年、ヴィクトリア女王がインド皇帝兼任を宣言。これに対しインド国民は1885年に国民会議を創設、独立を要求してたたかいます。
その運動に合流したのがガンディーでした。ガンディーたちは「植民地支配のもとでの議会」に満足せず「真の独立・自治」を求めてたたかい続け、1947年に独立をかちとります。インド国民のたたかいは、どの国にも従属せず自主・独立を貫く「非同盟運動」に継承され発展しています。
いよいよ始まった通常国会。日本の対米従属をただす論戦とたたかいに臨みます。(やました・よしき 日本共産党参院議員 毎月第1週に掲載)
(大阪民主新報、2019年1月27日号より)