統一地方選・参院選へ
安倍政治・維新政治にサヨナラを
八尾 小池晃日本共産党書記局長が訴え
目前に迫った統一地方選と7月の参院選で日本共産党の躍進を必ず勝ち取ろうと、同党の小池晃書記局長を迎えた演説会が1月27日、八尾市内で開かれました。小池氏は、府議選八尾市区(定数3)での小松ひさし候補の議席奪還と同市議選(定数28)での6人全員当選、参院比例で山下よしき副委員長はじめ7議席の確保と、大阪選挙区(定数4)でのたつみコータロー参院議員の再選で、「自民・公明と、安倍政権の補完勢力の維新を少数に追い込み、『サヨナラ安倍政治』『サヨナラ維新政治』の選挙にしよう」と呼び掛けました。
うそとペテンの維新政治は退場
小池氏は、統一地方選と参院選は、内政でも外交でも行き詰まる安倍政治に終止符を打つと同時に、「大阪壊し、府民犠牲の維新政治にも審判を下す選挙だ」と強調。維新は国政で内閣不信任案に反対し、「働き方改革」法やカジノ実施法などで安倍政権に全面的に協力した補完勢力だと指摘しました。
松井一郎知事(大阪維新の会代表)が、大阪市を廃止・分割する「大阪都」構想の住民投票実施をめぐる公明党との「密約」を自ら暴露し、知事・大阪市長の「ダブル選」で脅して住民投票を狙っていることについて、「『大阪都』構想は『ノー』の審判が下っている。うそとペテンと密約に明け暮れ、民主主義をわきまえない勢力に退場してもらおう」と語りました。
暮らしと福祉が第一の大阪府へ
「維新府政で府民にとっていいことがあったか」と問い掛けた小池氏は、府独自の国民健康保険への補助を半減し、子ども医療費助成では京都や兵庫では中学卒業まで府県として補助しているのに、大阪では小学校入学前までだと告発。「府民の命と暮らしを脅かす、冷酷非情な維新政治をやめさせ、暮らし・福祉第一の大阪を取り戻そう」と呼び掛けました。
維新が「大阪経済の起爆剤」として狙うのが、2025年大阪万博を口実にした巨大開発とカジノを狙っていると指摘。「人の不幸でもうけるのがカジノ。何の新たな価値も生み出さず、府民からお金を巻き上げて、アメリカのカジノ資本がもうける。これがどうして経済の起爆剤か」と厳しく批判しました。
大阪経済を良くするには中小企業支援を本気ですべきなのに、中小企業のものづくり支援予算を4分の1に減らし、商店街支援の予算を25分の1に減らしたのが維新府政だとし、「日本共産党躍進でカジノストップ、中小企業を主役に大阪経済を立て直そう」と呼び掛けました。
維新と正面対決 府政を動かす党
さらに小池氏は、“子どもは競争で育つ”が維新政治の教育観だと指摘。年1回のテストで内申点を決め、中学校をランク付けする「チャレンジテスト」を強行しているのが維新だとし、「子どもたちを競争に駆り立たせるのをやめ、一人一人の子どもが大切にされる教育を取り戻そう」と話しました。
小池氏は「安倍政権の補完勢力である維新政治を打ち破ることは、大阪の暮らしと民主主義を守る上でも、日本の政治の未来にとっても極めて重要なたたかいだ」と強調しました。日本共産党府議団は維新政治と真正面から対決し、子ども医療費の窓口負担増をストップさせ、子どもの貧困問題を質問で取り上げ、緊急対策補助金を新設させるなど、府政を動かしてきたと紹介。「維新政治の転換には、反維新の共同と日本共産党の躍進が必要。『都』構想を二度と口にできないような結果を出そう」と呼び掛けました。
行き詰まる安倍政治
市民と野党の共闘・党躍進で打ち破ろう
改ざんの解明は予算審議の前提
「新年早々とんでもない事態になっている」と切り出した小池氏。厚労省の毎月勤労統計の改ざんは安倍政権の下で行われ、安倍首相は偽りの数字に基づいて「アベノミクスの成功」を語り、ことし10月からの消費税10%増税を打ち出しただけに、「この問題の解明は予算審議の前提条件だ」と述べました。森友問題での公文書改ざんはじめ「何から何までうそと隠ぺいだらけ。安倍政権のモラル大崩壊が原因だ。うそのない当たり前の政治をつくるために通常国会で全力を挙げる」と語りました。
立場の違い超え増税中止の声を
小池氏は消費増税に伴う「軽減税率」や「プレミアム商品券」のでたらめさを語り、「そんなに景気が心配なら増税をやめるべき」ときっぱり。安心してできる医療や介護にすることは国政の最優先課題であり、5兆6千億円に上る軍事費を削り、史上空前の利益を上げている大企業に応分の負担を求めれば、医療や福祉に必要な財源はつくれると指摘。「1%の大企業や大金持ちのためだけの政治ではなく、99%の国民が元気になる当たり前の政治を」と力を込め、立場の違いを超えて消費税10%増税中止の声を広げようと語りました。
新基地は断念を 原発輸出は破綻
改憲問題で小池氏は、安倍首相が9条に書き込もうとしているのは、災害救助で頑張る自衛隊ではなく、集団的自衛権を行使し、「専守防衛」の建前を投げ捨てて空母まで持とうとしている自衛隊だと強調。安倍9条改憲に反対する3千万署名を集め切り、安倍政権を倒して改憲のたくらみを阻止しようと述べました。
さらに沖縄県名護市辺野古での米軍新基地建設の賛否を問う県民投票が、すべての市町村で実施できるようになったことを歓迎。土砂投入が逆に怒りを広げ、世界にも怒りが広がっているとし、「政府は、民意を埋め立てることなどできないと知るべきだ」と述べました。県民投票を圧倒的に成功させ、新基地建設ストップへ大阪・八尾からも「辺野古を守れ、民主主義を守れ」の声を上げようと語りました。
また安倍政権が進めてきた原発輸出が完全に破綻するなど、「原発ゼロ」を求める世論が安倍政権を追い詰めているとし、「ことしこそ『再稼働ストップ』『原発は廃炉に』の声を上げていこう」と訴えました。
「本気の共闘」と共産党の躍進を
小池氏は、昨年の国会で安倍政権は数の力で悪法を強行してきたが、これは安倍政権の強さではなく、弱さの表れだと指摘しました。外交でも、「第2次世界大戦の結果、千島はロシアのものだ」とのロシア側の主張に、何も反論しない日本政府を批判。旧ソ連のスターリンが、領土不拡大の大原則を踏みにじって千島列島を占領したことが問題の根本であり、この戦後処理の不公正をただすことが領土問題解決の道だと述べました。
「内政でも外交でも破綻している安倍政権を、どうすれば倒せるのか」と問い掛けた小池氏は、野党が参院選の全国で32ある1人区のすべてで候補者を一本化して「本気の共闘」を実現すれば、そのうねりは大阪などの複数区や比例区にも及び、安倍政権を少数に追い込むことができるとし、「そのためにも日本共産党の躍進がどうしても必要だ」と力説しました。
〝カジノ必ず止める〟
たつみ参院議員・地方選候補が決意
演説会では子育て中の山下みなえさんと、大阪14区市民連合の増田恵一さんがあいさつ。市議選をたたかう、杉本春夫、おち妙子、谷沢ちか子、田中ゆうこ、大野よしのぶ、内藤こういちの各候補が勢ぞろいし、代表して内藤団長が決意表明。元府議の小松氏は安倍政権と維新政治に怒る市民の共同と日本共産党への期待が広がっているとし、「維新知事(松井氏)の出身地の八尾で、カジノ推進派の議席独占に必ず風穴を開ける」と力強く語りました。
たつみ氏はシンガポールでカジノを視察したことを報告。「シンガポール国民の7%しかカジノに行かないが、依存症は深刻。日本では客の8割が日本人と言われている。カジノをストップさせ、安倍政権と維新政治に終止符を打とう」と語りました。
(大阪民主新報、2019年1月27日号より)