2019年02月03日
維新が住民投票へ暴走
第20回法定協 正常化動議の採決封じる
大阪市を廃止・分割する「大阪都」構想の制度設計を議論する大都市制度(特別区設置)協議会(法定協)の第20回会合が1月29日、府庁内で開かれ、自民党が法定協の運営をめぐる動議を提出しました。
今井豊会長(維新)は採決を拒否。採決を求める自民、公明、共産各党と採決に反対する維新が対立し、紛糾しました。今井氏は副首都推進局への質疑の打ち切りを宣言。2月8日に第21回会合を開き、松井一郎知事や吉村洋文大阪市長を含めた委員間の協議を行うことも一方的に通告しました。住民投票実施に必要な「特別区設置協定書」を3月中にまとめたいという党利党略から維新が暴走しています。
1月23日の第19回会合では公明党が、今井会長の独断で法定協の開催が通知されるなどの事態に抗議し、会議の冒頭で散会を求める動議を提出しました。今井会長が採決を拒否して紛糾し、動議の採決も実質審議もないまま散会を宣言し、第20回会合の開催を通告。自民党が提出した動議は、法定協の正常化へ、動議が提出された場合は、採決するかどうかを採決で決めるとのルールの確認を求めたものでした。
日本共産党大阪市議団の山中智子幹事長は、動議の採決を封じる動きを「横暴だ。民主主義も道理もない」と批判。「法定協などで議論すればするほど、大阪市の廃止・分割には何のメリットもなく、市民には『百害あって一利なし』だということが明白になってきた。だからこそ知事や市長言いなりの異常な運営になっている。一日も早く議論を終結し、『大阪都』構想は断念すべきだ」と話しました。
(大阪民主新報、2019年1月27日号より)