予想される参院選の公示（７月４日）が目前に迫る中、日本共産党の志位和夫委員長が15日、大阪市北区・梅田のＪＲ大阪駅前で街頭演説を行い、比例代表選挙での日本共産党の躍進、大激戦の大阪選挙区選挙での、たつみコータロー参院議員の再選を必ず勝ち取り、「安倍政治サヨナラ、自公と補完勢力の維新に退場の審判を下そう」と力を込めました。

声援に応える（右から）たつみ氏、志位氏、山下氏、宮本氏＝15日、大阪市北区内

自公と維新に独占許さない

　志位氏は、大阪での演説はことしに入って８回目で、「日本共産党は全国どこでも躍進を目指しているが、とりわけ大阪のたたかいは、絶対に負けるわけにはいかない」と強調。政党を選ぶ比例代表選挙で、大阪から「日本共産党」と書いてもらう人を広げに広げ、山下よしき副委員長・参院議員はじめ７人以上の当選、定数４の大阪選挙区で、たつみコータロー参院議員の再選と訴えました。

　大阪選挙区では自民現職、公明現職に、維新が現職と新人の２人を擁立。志位氏は「大阪の大事な４つの議席を、自公と補完勢力の維新に独占させるわけにはいきません。たつみ参院議員の２度目の勝利を必ず」と力説しました。

　志位氏は、たつみ議員は国会論戦で、コンビニ本部による24時間営業の押し付けは違法だとの答弁を引き出したと語りました。

　これを受けて、公正取引委員会がこの夏にも実態調査を行い、違法行為が明らかになれば、改善命令を出すことも検討していると紹介。「全国のコンビニオーナーの皆さん、働く皆さんにとって大きな朗報。大阪の声を届け、日本の政治を動かす素晴らしい働きをしてきたたつみさん。この宝の議席を必ず守り抜かせてください」と訴えました。

共産党躍進で安心の年金を

　志位氏は、暮らし、平和、民主主義の問題で安倍政治に代わる、希望ある政治をつくる展望を縦横に語り、その実現の保障は、市民と野党の共闘、日本共産党の躍進にこそあると訴えました（６面に詳報）。

　その中で志位氏は、参院選の一大争点に浮上した年金問題にも言及。金融庁が、年金暮らしの夫婦の平均収入と支出の差が月５万５千円となり、30年間で２千万円不足するため「貯金せよ」という報告書を出しました。

　「年金の不安はこれだけではない」と志位氏。「マクロ経済スライド」で、これから25年間年金を引き下げていけば、いま41歳以下の人は、夫婦でさらに30年間で１６００万円の年金がカットされることになると告発しました。

　志位氏は、国会で小池晃書記局長が「マクロ経済スライドをやめよ」と迫ったのに対し、安倍晋三首相は「そんな無責任で馬鹿げた政策はやれない」と答弁したことを紹介。「ただでさえ貧しい年金をもっと貧しくする政治を平気で続けることこそ、無責任で馬鹿げた政治だ」と痛烈に批判しました。

　麻生太郎副総理は金融庁の報告書の受け取りを拒否するというが、「いくら隠しても、年金が足りない、貧しい年金の実態は変わらない。貧しい年金の事実を直視し、安心の年金につくり変えることだ」と力説。「マクロ経済スライド」を廃止し、低年金の人に一律年６万円を上乗せすることを提案し、「日本共産党を伸ばして、安心の年金への一歩を踏み出そう」と訴えました。

侵略戦争に反対した不屈の党
ブラックな働き方なくしたい
山下･たつみ両参院議員、山本比例候補が決意

　街頭演説では元公明党副委員長の二見伸明さん、弁護士の宮本亜紀さんが日本共産党への期待を語り（２面に詳報）、比例候補の山下よしき副委員長・参院議員、たつみコータロー参院議員、山本のりこ比例候補が決意表明。宮本岳志前衆院議員が紹介されました。

　山下氏は、戦没学生の手記「きけわだつみのこえ」を紹介しつつ、「日本共産党という党名には、侵略戦争に命懸けで反対した不屈のたたかいが刻まれている。だからこそ、どんなときもぶれずに、国民の立場で頑張り抜くことができる。わだつみの悲劇を繰り返すな、暮らしに希望をの願いを、日本共産党に託してください」と訴えました。

　たつみ氏は、コンビニ問題でオーナーの深刻な実態を聞き取り、国会論戦に挑んだことに触れつつ、「コンビニオーナーを守る法律がないのなら、つくりたい。すべてのブラックな働き方をなくすために、私を国会に送り返してください。８時間働けば普通に暮らせる社会をつくるために、必ず勝ち抜く」と決意を述べました。

　山本氏は５年半、保育所で働いた体験から、過密労働と低賃金で保育士が仕事を続けられない現状があるとし、「大本にある政治を変えたい。日本共産党は保育や介護で働く人の給料を月５万円引き上げることを提案している。待遇改善で保育士不足を解消し、ゆとりをもって働けてこそ、子どもたちに豊かな保育ができる。実現へ全力で頑張る」と語りました。

山下副委員長

たつみ参院議員

山本比例候補

(大阪民主新報、2019年6月23日号より）