年金・増税・憲法…
自公維VS共産・たつみ候補 政見放送でも対決軸鮮明
安倍政権にサヨナラを
日本共産党のたつみコータロー参院大阪選挙区候補の政見放送では、日本共産党の志位和夫委員長も登場し、参院選挙で安倍政権に「サヨナラ」の審判を下し、希望と安心の日本をつくろうと訴えています。
安倍首相が今でも貧しい年金を「マクロ経済スライド」でさらに7兆円削減しようとしている中、「減らない年金」をつくる具体的な財源策を提案。消費税10%増税を中止するとともに、「暮らしに希望を―3つの提案」を紹介し、大企業や富裕層への優遇税制を正すなど「消費税に頼らない別の道」を示しています。
安倍9条改憲を許さず、9条を生かした平和の外交をすすめるときっぱり。「政治を変える希望は市民と野党の共闘にある」と、全国32のすべての1人区での野党統一候補の勝利と、比例代表での日本共産党の躍進を訴えています。
他党候補の政見放送はどうでしょうか。
年金問題で解決示さず
大争点の年金問題で自民党の太田房江候補、公明党の杉久武候補は何も語りません。維新の東徹、梅村みずほ両候補は、年金を自己責任にする「積立方式」を掲げながら、政見放送では触れずじまいです。
維新候補の政見放送に登場した松井一郎代表(大阪市長)は、「政治の役割は、政局をつくってわーわー騒ぐことじゃない。年金の問題もしかり。その事態をどう解決するか、まともな議論をするのが政治家の役割」などと、安倍政権の責任をそらしています。
「身を切る」でごまかす
消費税増税で、自民・太田氏は何も触れず、公明・杉氏は破綻が明らかな「軽減税率」の実現を自らの実績だとアピールしています。維新・東氏は「国民の負担ばかりが増していく。こういう政治は間違っている」「政治家自ら身を切る改革を行う」と言いますが、増税をごまかすものです。
改憲勢力は正体を隠し
自民・太田氏も公明・杉氏も、安倍9条改憲に触れません。
維新は、松井氏や吉村洋文代表代行(府知事)が改憲をあおる自公勢力の補完ぶりを発揮。参院選の公約で掲げる「国立追悼施設建設」は、9条に自衛隊を明記すると「お亡くなりになる方が出るから」(浅田均参院議員)と説明し、批判を浴びています。政見放送では維新の両候補とも、改憲派の正体を隠しています。
万博頼みや都構想推進
大阪の進路について、自民・太田氏は「2025年大阪万博」頼み。公明・杉氏は「もっと景気回復を実感できるような大阪に変える」などと述べるだけです。維新・東氏は大阪市を廃止・分割する「都」構想の実現に固執。自・公・維が一体になって進めるカジノ誘致には、各候補ともだんまりです。
(大阪民主新報、2019年7月21日号より)