「身を切る改革」 このデタラメぶり
維新 政党助成金受け取り
パーティーで大儲け
維新は「身を切る改革」を売り物にしています。ところが実際は国民の税金を分け取りにする政党助成金を受け取り、事実上の企業・団体献金の場でもある政治資金パーティーで多額の収入を得るなど、「改革」のデタラメぶりが際立っています。
返上を拒否する
税金に依存の党
政党助成金は、赤ちゃんから高齢者まですべての国民から1人当たり250円の税金を使い、支持していない政党に税金を分け与える憲法違反の制度。日本共産党は企業・団体献金を1円も受け取らないと同時に、政党助成金の受け取りも最初から拒否し、廃止を主張しています。
政党助成金の総額は約320億円、国会議員1人当たり年約4500万円もの税金を支給。参院議員の定数増などを挙げて、「無駄遣い」「政治家だけが得をしている」などと叫ぶ維新ですが、18年は約13億900万円を受け取るなど、まさに税金である政党助成金に依存しています。
松井一郎代表(大阪市長)は、「政治活動をするための経費として、各政党が受け取るものだ」と返上することも、廃止を求めることも拒否しています。「『身を切る』というなら、政党助成金は返上を」との日本共産党の提案に対し、「役所の中で『赤旗』を売る方が大問題だ」などと発言。「しんぶん赤旗」は国民が自由意思で購読を契約しているものであり、見当はずれの反共攻撃です。
パー券の総利益
4・7億円超え
政治資金パーティーは、企業などがまとまってパーティー券を購入することから、「形を変えた企業・団体献金」となっています。
大阪維新の会が2014年の結成から17年までに開いた政治資金パーティーの収入総額は、計6億1230万円。開催費用を差し引いた利益は計4億7351万円(利益率約77%)。同時期に他党の府連や府本部が開いたパーティーの収入・利益の総額を上回っています。
大阪維新の会は結成年の10年9月から毎年、政治資金パーティーを開催。府選管が公表した政治資金収支報告書によると、12年から各党・団体のパーティー収入で第1位になってきました。17年9月に中之島のリーガロイヤルホテル(大阪市北区)で開いた分の収入は9066万円で、利益は7384万円(利益率は81%)。まさに「一晩で大もうけ」です。
ブラック企業も
パー券を購入し
維新の首長や議員が、労基法違反が明らかになったブラック企業から収入を得ています。
外食チェーンを全国展開する「フジオフードシステム」(大阪市)は、従業員19人に協定で定めた限度時間を超えて最大月13時間の残業をさせ、うち社員2人に割増賃金を支払わなかった労基法違反の疑いで、15年8月に書類送検されました。維新の吉村洋文知事が大阪市長時代の16年11月に開いた政治資金パーティーで、同社は75万円分のパーティー券を購入しています。
スーパーマーケット運営会社「コノミヤ」(大阪市)は、社員4人に協定で定めた残業時間の上限(月30時間)を超えて残業させた労基法違反の疑いで、16年10月に書類送検されました。04年から11年間に31回も是正勧告を受けながら改善せず、厚労省も「ブラック企業」として公表。維新政調会長の浅田均参院議員の資金管理団体が17年1月に開いた政治資金パーティーで、同社は30万円分のパーティー券を購入しています。
日本青年会議所大阪ブロック協議会が開いた参院大阪選挙区候補によるネット討論(1日)で、日本共産党のたつみコータロー氏が一連の事実を指摘し、維新の東徹氏に「返還する気はないのか」「パーティー券を含めた企業・団体献金を禁止するつもりはないのか」と質問しました。
東氏は、パーティー券は「食事をしたり講演を聞く」費用で、どれがブラック企業なのかは「(パーティー券を)売る時にはなかなか分からない」などと開き直りました。
(大阪民主新報、2019年7月14日号より)