堺市長選 市民の共同さらに広がる
1000人委員会が振り返り集会
6月9日投開票の堺市長選で、「大阪都」構想にきっぱり反対し、政令市の力を生かした市政発展を訴えた野村友昭氏が大健闘し、初当選した維新の永藤英機市長をあと一歩まで追い詰めました。今回の選挙戦で発展した新たな市民共同をさらに発展させようと、「市政を刷新し清潔な堺市政を取り戻す市民1000人委員会」が同月23日、堺市堺区内で「市長選挙・振り返りのつどい」を開き、野村氏も参加しました。
大健闘の野村友昭氏も参加
劣勢を覆した堺市民の奮闘
同委員会事務局の山田憲司さんは開会あいさつで、「今回のたたかいは、一人一人にとって意味のあるものだった。一つ一つを振り返り、維新市政を一刻も早く退場させ、堺市民の暮らしを守ろう」と呼び掛けました。
同委員会事務局の前田純一さんが活動報告。政治資金問題での前市長の辞職、ダブル選での維新の勝利などの困難を抱え、告示当時は「ダブルスコアで維新圧勝」との形勢を伝えられた中、「私たちの奮闘が市民の心に火をつけ、劣勢を覆した」と語りました。
あいさつした野村氏は、「(選挙戦で)やるべきことはやり切った」と語り、「都」構想や市民施策の切り捨てなどで永藤市政をチェックする市民の取り組みが重要だと力説。「私自身も前向きに進み、皆さんのご協力の下で活動を続けたい」と語り、大きな拍手に包まれました。
新しい共同のよりどころに
「チームSAKAI」の渕上猛志・堺市議(堺創志会)は、「顔の見える人間関係をつくることが大切。住んでいる地域で、定期的なネットワークを大切にしたい」と発言しました。
つくる会の丹野優事務局長は、「日刊いいね!堺」のビラを使った市内全駅宣伝の活動を報告しつつ、「チームSAKAI、1000人委員会、つくる会の各個人が横一線で、各々が主体者になって力を尽くしたことが、相手を追い上げた。新しい市民共同のよりどころをつくった」と強調しました。
選挙戦の中で反応が激変し
各行政区の1000人委員会やSNS委員会などのメンバーが活動を報告。「『わしの地元で何さらすねん』などと言う維新市議の妨害を跳ね返して宣伝を続けた」(北区)、「期日前投票が行われる区役所前での宣伝に取り組み、反応が劇的に変わっていったのを実感した」(西区)、「選挙の中で新しい出会いがあった。これからも1000人委員会の活動を続ける」(美原区)などの発言がありました。
グループ討論では、「短期間でも市民の良識を示せた」「いろんな人とつながり、共通の気持ちになれた」「地域のつながりをこれからも持っていこう」などの意見が出され、活発に討論しました。
維新は「都」構想をひた隠し
吉村氏得票から大きく後退
堺市長選
政治資金問題で前市長が辞職したことに伴う今回の市長選。1000人委員会は、市民共同でつくり出した堺市の優れた施策をさらに前進させ、「都」構想での維新の争点隠しを許さないと賛同運動を展開してきました。
野村氏は堺市議を辞職し、自民党を離党して立候補を表明。政党の推薦・公認を受けず、「チームSAKAI」に結集して、幅広い市民と共に選挙戦に臨みました。1000人委員会も野村氏の支援を決め、各区での集会や宣伝など全力を挙げました。
維新陣営は「都」構想について、「いま判断する話ではない」と「争点隠し」に終始する一方、「相手は野合」などの攻撃に終始しました。
選挙結果は、野村氏が12万3771票を獲得。辛勝した永藤氏は13万7862票で、前回の13万9301票から下回り、4月の知事選で吉村洋文知事が得た約20万票から大きく後退しました。
(大阪民主新報、2019年7月7日号より)