おおさかナウ

2019年08月25日

市民の暮らしを応援する
希望の街・東大阪を

東大阪市長候補・浜正幸さんに聞く

 東大阪市長選の告示(9月22日・29日投開票)まで1カ月。日本共産党も参加する「明るい東大阪市をつくる会」から立候補する浜正幸氏(67)=新=に市政の現状や民主的転換の展望について聞きました。

市民サービスがどんどん低下し

市政転換への決意を語る浜正幸さん

市政転換への決意を語る浜正幸さん

――市政の現状と課題をお聞かせください。
 東大阪市政の最大の問題点は、新市民会館整備(約200億円)花園ラグビー場整備(約120億円)の大型プロジェクトなど、公共事業に偏重した予算編成が財政悪化を招き、市民の暮らしを支える予算が次々と削られてきました。普通建設事業はこの数年間で2倍3倍に増え、市債残高は8年間で約500億円増え2千億円(18年度末)に達しました。
 この結果、行政サービスコーナー全廃や大型ごみ収集有料化、高齢者配食サービス補助廃止、障害者グループホーム・ショートステイ補助金削減など、大切な市民サービスがどんどん後退しています。今後も大阪モノレール延伸(市負担上限70億円)や東部・西部地域再編整備、上下水道庁舎建設など大型プロジェクトが目白押しです。

――「子育てしにくいまちになっている」と指摘されています。

子育ての分野に矛盾が鋭く現れ

 開発優先で市民サービスを削った矛盾は、子育てや教育分野に鋭く現れています。
 東大阪市の保育所待機児童は府内ワースト1(18年度)、人口1千人に対する子どもの出生率(17年)は府内平均7・7人で東大阪は6・6人、人口20万人以上の都市部では最低の状態が10年続いています。
 学校施設は、雨漏りや壁・床の劣化など老朽化が進行しています。教育予算は府下自治体平均より2、3%少なく、未来を担う子どもたちの教育環境改善は待ったなしの課題ですが、市長にやる気がなければ一歩も進みません。ここでも市長の態度が厳しく問われていると思います。

数々の不祥事や疑惑が相次いで

――公共事業をめぐる談合疑惑も続いています。
 新市民会館建設は噂が立ったゼネコンが高値で落札、学校耐震工事では3~4校のグループ発注で市内ゼネコン10社が受注を分け合いました。下水道工事は、一般競争入札が直前に中止されプロポーザル(提案)方式に変更されて最終的に噂通りのゼネコンが受注しました。
 花園ラグビー場整備はリニア新幹線の談合業者が99・98%の高値で落札し、市幹部の贈収賄、公金詐取や幹部職員の収賄などの不祥事が相次ぐ異常事態です。
 貴重な文化遺産である旭町庁舎(旧枚岡市庁舎)も市民の声を無視して解体され、教科書採択では、選定候補にさえ上がらなかった育鵬社教科書が一方的に選定された疑惑も市民の批判が広がりました。市民の声を聞かない行政運営は、民主主義の観点からも大問題です。

市民が主人公の新しい東大阪を

――市政転換への決意をお話しください。
 東大阪明るい会が行った街頭シールアンケートで、回答した200人のうち61%が「今の市政に不満」と回答しています。「満足」はわずか10%で市民の中に市政転換の願いが広がっていることが分かります。
 前回市長選から4年間、より良い市政を目指すさまざまな運動に関わって、多くの市民と対話を重ねてきました。安倍政権と維新府政の下で暮らしが追い詰められている現実に加え、「公共料金負担が重い」「生活がますます厳しい」「トップダウンの市政運営で市民の声が届かない」などの声が渦巻いています。
 暮らし・子育て応援、防災・減災対策強化、地域経済を再生し、「市民が主人公」の新しい東大阪市政を切り開きたいと2度目の出馬を決意しました。
 25年間、東大阪市職員として働きながら、多くの市民と住民運動に取り組みました。日本共産党市議を4期務め、長尾民主市政を2度誕生させ、保守を含め広範な市民と共同して東大阪市政発展へ努力を重ねてきました。9月の市長選は政治転換のチャンス。一人一人の市民が大切にされる、希望の街・東大阪を実現するために政策を語り広げていきたいと思います。

共同広げ浜市政の誕生を
東大阪明るい会が集会

東大阪明るい会の集会minpou 9月22日告示・29日投開票の東大阪市長選で市民の声が届く民主市政の実現をと、「明るい東大阪をつくる会」は19日夜、市内で集会を開きました=写真。
 山口隆代表は、国や府の悪政から市民の暮らしを守るのが自治体の責任だと強調しました。
 日本共産党東大阪市議団の塩田清人団長が現市政について報告し、人口30万人以上を要件とする全国中核市を対象にした幸福度ランキングで、東大阪はワースト2位だと指摘。現市政の転換を願う広範な市民との共同で浜市政を誕生させようと呼び掛けました。
 教育、自治体、業者、学童保育各代表の決意表明に続き、拍手で迎えられた浜正幸氏は、市職員25年の行政経験を振り返り、1970年の革新市政誕生や広範な市民と共同を広げた住民運動を紹介。市議4期の経験から党幹事長や副議長として、党派を超えて市政発展に尽力してきたと述べました。
 浜氏は、大型公共事業偏重など市政の問題と、子育て、長寿、中小企業再生、安全・安心の街など自身の政策を示し、「皆さんと一緒に、希望の街・東大阪を必ず実現したい」と述べました。

小池書記局長招き集会
9月6日に文化創造館

 「明るい東大阪をつくる会」は9月6日(金)午後7時から、同市文化創造館大ホール(近鉄八戸ノ里駅下車)で、「みんなの声でつくろう 希望のまち 東大阪市民大集合」を開きます。
 日本共産党の小池晃書記局長・参院議員が来援し、訴え。同会の浜正幸市長候補が決意を述べるほか、市長選と同日実施される市議選の予定候補が勢ぞろいを予定しています。

 

(大阪民主新報、2019年8月25日号より)

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