全学年で方式を統一
チャレンジテスト 府教委が見直し
大阪府教育委員会は、高校入試の内申点に反映させてきた府独自の「チャレンジテスト」について見直すとして、1、2年生と3年生で異なっていた方式を、来年度から3年生の方式に統一することを明らかにしました。
チャレンジテストは、2015年度から府独自に実施してきたテストです。
1、2年生は、「個人戦」といわれ、個人の結果が内申点に反映される方式で、日頃のテストや学習態度などに基づいて学校がつけた評価より、テストの結果が優先されます。
3年生は、「団体戦」といわれ、学校の平均点が高い学校ほど多くの生徒に高い内申点をつけることができる方式で、高校入試が不公平のものになるなどの問題点が指摘されてきました。
府教委は、21年度からは小学5、6年生でも同テストを実施するとしています。
チャレンジテストの「見直し」発表を受けて、日本共産党府委員会文教委員会責任者の小林裕和さんは次のコメントを発表しました。
学校格差表れ子どもに重圧
憲法違反のテストは廃止を
日本共産党大阪府委員会文教委員会責任者 小林裕和
一、維新府政は、大阪府中学生「チャレンジテスト」を来年度から見直すことを明らかにしましたが、子どものテスト結果を高校入試の内申点に反映させる方針は変えていません。そして、テスト結果を、学校ごとの内申点の平均に反映させるこれまでの中学3年生の方式を、全学年に広げます。
これにより学校間の格差が如実に表れ、子どもに強いストレスをあたえ、成長・発達に否定的な影響をおよぼすことが懸念されます。
同時に、“一回のテストで内申点が変更させられるのはおかしい”という子どもと保護者の声が上がるなか、これまで行ってきたテスト結果を子どもの内申点に直接的に反映させる中学1・2年生の方式をやめることは、当然の対応です。
一、そもそも行政調査であるテスト結果を子どもの成績評価(内申点)に反映させることは、憲法違反の「禁じ手」です。
いま、大阪府の教育行政がやるべきは、府民の教育要求にこたえて35人学級を小中学校全学年に広げるなど教育条件の整備・拡充です。
日本共産党は引き続き、府民・学校関係者と共同し、チャレンジテスト結果を高校入試の内申点に反映させる方針の撤回と、同テストの廃止を求めて取り組みを強めます。
(大阪民主新報、2019年9月15日号より)