2019年10月27日
清水忠史の国会レポート
吉本・安倍・維新の「笑えない」癒着
先日、NHKとメディアを考える会(兵庫)から、講演依頼を受けました。テーマは、「吉本興業と安倍官邸&維新の会 その笑えない癒着」についてです。
今年4月、衆院大阪12区の補欠選挙で、自民党候補の応援に入った安倍首相が吉本新喜劇の舞台に登場しました。G20大阪サミット成功のために吉本側に協力を求めたとのことですが、笑いの殿堂に時の権力者が招かれたと世間を驚かせました。6月には、吉本の芸人たちが首相官邸を表敬訪問しています。
調べてみると、経済産業省所管の官民ファンド「クールジャパン機構」は、吉本興業が参加する新会社などに最大172億円の投資を決めています。吉本興業を含む民間会社が大阪城公園内で営む3つの劇場運営にも使われています。
吉本興業は大阪市と包括連携協定を結んでいます。「地域活性化」への協力というのですが、万博やカジノIR誘致で地域を活性化すると言っていた維新の会の主張を忘れてはいけません。堺市の市長選挙で、維新の候補者の応援のために、吉本興業の芸人たちが大挙して駆けつけたことも記憶に新しい出来事です。
安倍首相と維新の会の蜜月関係はいまさら説明は不要でしょう。かつて橋下徹氏は、「安倍首相がめざす憲法改正のためなら何でも応援する」、「住民投票は憲法改正のための予行練習」と述べ、その補完勢力ぶりを語っていました。
講演では、三者が結びつく狙いを詳しく解説。こうした動きを軽視せず、しっかりチェックしていくことが大切です。(しみず・ただし 日本共産党衆院議員 毎月第1週に掲載)
(大阪民主新報、2019年10月27日号より)