2019年12月01日
カジノ誘致へ実施方針案
大阪府・大阪市が公表
府と大阪市は11月21日、カジノを核とする統合型リゾートについて、事業者に求める契約条件などを定めた「実施方針案」を公表しました。カジノ誘致に固執する吉村洋文知事や松井一郎市長は、2025年の大阪万博開催前の「24年度中」の開業を狙っていましたが、万博前の開業を「目指しつつ、早期開業による事業効果が実現できるよう、公民連携して取り組む」と、事実上の努力目標に後退させています。
その理由として、カジノ、万博、それぞれの予定地である大阪湾の埋め立て地・夢洲(ゆめしま)のインフラ整備などの工事条件が「必ずしも明確でない」ことを挙げています。同時に大阪から撤退を表明したカジノ事業者が、工事期間の短さから「25年開業」に難色を示していました。
無謀な方針案撤回を求める
市民団体が談話
実施方針案の公表を受けて、カジノに反対する大阪連絡会の有田洋明事務局長が談話を発表。政府の「カジノ管理委員会」の発足(来年1月予定)を前にした実施方針案の公表は、整備スケジュールの破綻と同時に、吉村知事や松井市長の異常な執念の表れだと指摘しています。
府市は、夢洲へのカジノ誘致の口実に万博を利用したが、工期が重なるなどの難点が指摘され、夢洲は軟弱地盤で基礎工事などが工程通り進む見込みもないと強調。カジノ誘致を狙う無謀な「実施方針案」を撤回するよう求めています。
(大阪民主新報、2019年12月1日号より)