おおさかナウ

2020年01月19日

カジノはあかん!
市民と野党が共同街宣
豊中で緊急街頭宣伝
日本共産党府カジノ問題PTが声明

疑惑追及・解明へ全力
市民と野党が共同街宣

「大阪にも日本のどこにもカジノはいらない」とアピールした市民と野党の共同街宣=11日、大阪市中央区内

「大阪にも日本のどこにもカジノはいらない」とアピールした市民と野党の共同街宣=11日、大阪市中央区内

 カジノを核とする統合型リゾート(IR)事業をめぐり、カジノ担当内閣副大臣だった秋元司衆院議員(自民党を離党)が逮捕されたのに続き、日本維新の会の下地幹郎衆院議員(維新が除名)が贈賄側とされる中国企業から現金100万円を受け取ったことを認めるなど、カジノ汚職に国民の怒りが高まる中、「大阪にも、日本のどこにもカジノはいらない」「カジノを呼び込む政治家いらない」と、市民と野党が共同の取り組みを広げています。

 「カジノあかん」「夢洲あぶない」と9日、大阪市中央区・難波で市民と野党の共同街宣が行われました。約80人が参加し、カジノ誘致に反対する署名やシール投票を呼び掛けました。
 リレートークでは日本共産党の清水忠史衆院議員、立憲民主党の尾辻かな子衆院議員、村上賀厚大阪1区総支部長、社民党府連常任顧問の服部良一元衆院議員、大椿裕子副代表、新社会党府本部の松平要副委員長(東大阪市議)や市民の代表が訴え。立憲民主党の辻元清美衆院議員がメッセージを寄せました。

 清水氏は「カジノ汚職は政権を揺るがす一大疑獄事件。野党が力を合わせて20日から始まる通常国会でカジノ疑獄を徹底追及します。皆さんと力を合わせてカジノ・賭博場を造らせないために頑張る」と決意を表明しました。

 尾辻氏は「カジノでもうかるのは胴元だけ。そんなことに力を貸す人が本当に政治家と言えるのか。国がカジノの基本計画を決める前に、大阪で事業者の募集を開始する維新もひどい」と語りました。

「カジノあかん」のポテッカーを掲げる野党の代表ら=11日、大阪市中央区内

「カジノあかん」のポテッカーを掲げる野党の代表ら=11日、大阪市中央区内

 服部氏は「大阪のIR計画では売り上げの4800億円のうちカジノは3800億円。カジノでもうけ、ギャンブル依存症を増やすのがIRの正体」と強調。松平氏は「誰かが泣かないと自分が笑えないというのがカジノ。こんなことは大阪の文化と相容れない」と語りました。

 カジノ問題を考える大阪ネットワークの桜田照雄代表(阪南大学教授)は「会を結成して足かけ6年。立憲野党の皆さんと市民団体が手を組んで『カジノはいらない』と訴えることができるのは、本当にうれしい」と切り出しました。
 大阪で計画されている3800億円のもうけをカジノ事業者が上げようとすると、5兆5千億円の賭博資金が必要になると指摘。「ひとたび大阪にカジノができれば、35年間もの長い間、カジノ事業者と契約することになる。子どもや孫の世代までカジノに縛り付けられる。『カジノはいらない』を大きな世論とし、野党の力でカジノ誘致を阻止して下さい」と語りました。 

 署名した会社員の男性(30)=堺市北区=は、「人を不幸にするカジノを日本でやろうする自民党や維新の議員に賄賂が渡っていた。人の不幸が自分たちの利益になるからだったということが、はっきりしたと思う」と話しました。

カジノ法廃止、誘致中止を
豊中で緊急街頭宣伝

カジノ誘致に反対する署名を呼び掛ける市民の会の人たち=12日、豊中市内

カジノ誘致に反対する署名を呼び掛ける市民の会の人たち=12日、豊中市内

 大阪カジノに反対する市民の会(会長=西澤信善・神戸大学名誉教授)は12日、豊中市内の阪急豊中駅前で緊急の街頭宣伝に取り組みました。「カジノはあかん」のそろいのゼッケンを着けた参加者が、カジノ誘致に反対する署名を呼び掛けると、市民から「頑張って下さい」「応援します」などの声が寄せられました。
 リレートークで西澤代表は、カジノに反対する国民多数の世論を無視して、政府が国内のカジノを統制する「カジノ管理委員会」を設置し、大阪ではカジノ事業者の公募を始めていると批判。「カジノ汚職は、カジノ法の国会審議が金で汚染されたことを示すもの。解禁推進法は廃止し、カジノ誘致は中止すべきだ」と訴えました。
 署名した女性(77)=高槻市=は、「カジノ汚職問題で、いよいよ安倍さんの政治を終わらせないといけない時が来ていると思う。野党には安倍政権を倒すために力を合わせて頑張ってほしい」と語りました。

「汚職全容解明」「カジノいらない」の一大運動を
日本共産党府カジノ問題PTが声明

 日本共産党府委員会のカジノ問題プロジェクトチーム(PT)は13日、声明「『カジノ疑惑』――『カジノ・パンフ』と『署名』を手に、安倍政権と維新を徹底して追い詰めよう」を発表しました(全文は「政策・提言・声明」のページへ)。声明は、同党国会議員団とも連携し、疑惑の全容解明に力を尽くすと表明。「カジノ反対大阪連絡会」に結集する諸団体と共に、同会発行の「カジノあかん」パンフやカジノ誘致に反対する「100万署名」を手に、府民の中に打って出る一大運動を進めようと、党の各支部に呼び掛けています。

 声明は、カジノ汚職で逮捕された秋元衆院議員らは「カジノ実施法」強行の推進者であり、「カジノ解禁」にひた走ってきたと指摘しています。維新は国政でこれらすべてに手を貸し、大阪で「2025年カジノ夢洲誘致ありき」で国の基本方針ができる前から業者選定の手続きを始めるなど、異常なまでの前のめりで事を進めてきたと批判。その大本に今回のような事態があるとしています。

 「政治とカネ」で手を汚している議員、政党がカジノを推進する資格はないとし、「即刻、カジノ推進のあらゆる作業をストップさせ、今回の事件の全容解明をはかるべき」と強調。20日開会する通常国会の冒頭に、野党共同で「カジノ実施法廃止法案」が提案される中、国会論戦と呼応して「カジノ疑惑の全容解明を」「大阪にも、日本のどこにもカジノはいらない」の世論と行動を起こそうと呼び掛けています。

(大阪民主新報、2020年1月19日号より)

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