2020年03月08日
宮本岳志の東奔西走
科学的根拠ない首相の独断
新型コロナウイルスの感染拡大が日々不安を広げています。
私も二月二八日に辰巳孝太郎前参議院議員とともに、近畿運輸局に行き、観光庁の担当者から観光業への影響について聞き取りを行いました。また、三月一日には中央区市議再選挙をたたかう小川陽太前大阪市会議員とともに、中央区の空堀商店街を歩いてお商売への深刻な影響をお聴きしました。
いうまでもなく中国・韓国を中心に「インバウンド」と呼ばれる外国人観光客によって活況を呈してきた近畿の観光業界、貸切バス・タクシー業界、そして旅館・ホテル業界は大打撃です。ホテルではキャンセルが殺到した上に、宴会や会食の自粛も急増。悲鳴のような声が寄せられました。
近畿運輸局は一月末に特別相談窓口を設置しましたが相談件数はわずか三五件。その後、国土交通大臣から「プッシュ型」で掴むように指示があったといいますが、担当課の職員数を訊ねると、なんとわずか五人だというのです。
近畿二府四県には旅館が約三千八百、ホテルが約千五百、合わせて五千三百軒を超えています。一人当たり千軒では掴めるはずもありません。相談体制や支援策の拡充と抜本的な予算措置を求めておきました。
その後、首相は唐突に学校の休校措置などを発表。いま教育現場と子どもたち、家庭に大きな混乱を引き起こしています。現状を掴まず、専門家会議にも諮らず、科学的根拠のない首相の独断で子どもたちを振り回すことは断じて許されません。(みやもと・たけし 衆院大阪5区候補 第2週掲載)
(大阪民主新報、2020年3月8日号より)