大学学費の軽減・無償化行え
府議会教育常任委 内海府議が知事質問
日本共産党の内海公仁府議は16日の府議会教育常任委員会で質問。府が新年度から府立大学や府立高専などの入学者を対象に学費を補助することについて、「『府内に過去3年間居住』などの要件を満たさず、対象外とされる学生が多い。『世界に開かれた大学』などと新大学をつくろうという大阪で、大学学費の軽減・無償へという立場こそ求められている」と吉村洋文知事に迫りました。
府の想定は、府大では、入学者総数約1400人の45%を占める、所得基準や居住要件などを満たさない631人ほどが、国制度も含めて学費助成制度の対象外になるとされます。しかも府は、府内在住の学生が、例年の45%程度から新年度は60%に増えると見込んでおり、学費補助制度の対象はさらに少なくなることも想定されています。
内海府議は、府立大学と大阪市立大学を統合した新大学設置について、「歴史と伝統のある2大学を統合することは、大阪の学術文化の発展にとって大きな後退につながる。府や法人が学問の自由と大学自治へ介入する、極めて深刻な事態になる」と指摘しました。
テストよりも少人数学級を
また内海府議は小学校5・6年生で新たに実施する府独自テストに関し、「教育現場で求められているのはテストを増やすことではなく、教師集団がしっかり子どもたちと向き合う時間を保障することだ」と少人数学級拡充を求めました。
吉村知事は「学校は仲良しクラブではない」、「少人数学級は基礎自治体で再編していくべき」と述べ、テストを導入する姿勢に固執しました。
内海府議はまた、特別支援学校の過大・過密を抜本的に解消する整備計画や、府立高校の機械的な統廃合計画につながる府条例を改めることなど、教育環境改善を求める府民の請願の趣旨を尊重した教育行政に舵を切り替えることを強く求めました。
(大阪民主新報、2020年3月29日号より)