東大阪市選挙区の大阪府議補選は19日投開票され、日本共産党元東大阪市議の内海公仁氏(61)=新=は、2万448票(得票率24・45%)を得て健闘しましたが及びませんでした。当選したのは元衆院議員の西野弘一氏(48)=無所属、元=と、大阪維新の会新人の広野瑞穂氏(52)。投票率は21・23%。
府議補選は、維新政治を推進する2候補に対し、維新政治ストップを掲げた内海氏による大激戦に。社民党、自由党、新社会党の推薦に加え、「反維新」の立場で保守層はじめ幅広い市民グループが内海氏を支援するなど、党派を超えた共同が新たに広がりました。
内海氏は、国保一元化による保険料大幅引き上げの問題やカジノ誘致など維新政治を告発し、子育てや教育、くらしと福祉優先の府政実現を訴え。内海氏の得票は総選挙比例票の1・2倍、維新は総選挙から得票をほぼ半減させました。
共同の広がりに確信持ち次のたたかいへ
19日投開票の東大阪府議補選の選挙結果を受け、内海氏は支援者を前にあいさつし、「党員、支援者の皆さんの力をフルに集めて一緒にたたかうことができた選挙だった。やれることは全部やろうと決めて全力を尽くしたが、結果を残せなかったのが残念。共同の広がりに確信を持ち、次のたたかいに挑みたい」と決意を語りました。
清水忠史前衆院議員は、総選挙から短期間で票を伸ばした内海氏の奮闘に触れ、「議席奪還への道を大きく切り開いた」と強調。塩田清人・東大阪市議は、東大阪市議会における活動と論戦を発展させることが、次の選挙の勝利につながると述べ、議員活動に総力を尽くすと決意を語りました。
同党地区委員会の甲田求委員長は、政党間の力関係を変える大きな意義を持ったと指摘。「2019年に連続する地方選挙、参院選、東大阪市長・市議選、府知事選に向けて、たたかいを前進させていく」と決意を述べました。
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府議補選開票結果(被選挙数2―候補者数3)
当 西野弘一 48 無元
34417
当 広野瑞穂 52 大維新
28760
内海公仁 61 共新
20448
東大阪地区が声明
19日投開票の府議補選の結果について、日本共産党東大阪地区委員会が声明を発表しました。
声明は、選挙戦は維新勢力2候補か、党市議団長を辞し維新政治ストップを掲げ立ち上がった内海候補かの対決となり、野党各党、市民グループ、保守など幅広い共同が劇的に広がったとし、「勝利できなかったことは残念で力不足を痛感」していると述べています。
内海候補は総選挙から短期間で得票を1・2倍加、1年5カ月後の府議会本選挙で議席奪還の土台をつくったと指摘。維新は議席を獲得したものの、総選挙から得票を大きく減らし、国保一元化による保険料の大幅値上げ、カジノ推進など維新府政への怒りが広がったとしています。
声明では、総選挙でぶれずに「野党共闘」を貫いた日本共産党の決断に共感が広がり、劇的な野党共闘が実現、保守を含む「反維新」の共同が力強く前進したと指摘。
日本共産党は選挙中に掲げた公約実現に全力を挙げるとともに、2つの共闘・共同をさらに発展させ、党の自力を抜本的に強化し、安倍政権打倒、維新政治を終わらせるために、2019年に連続する統一地方選、参院選、東大阪市長・市議選、府知事選挙に向けて新たな決意で歩みを開始すると述べています。
(大阪民主新報、2017年11月26日付より)