集団的自衛権、行使容認許さない
超党派で閣議決定ノー
吹田 市議18人が集会開く
市民180人がパレード
今年3月、吹田市議会で可決された「集団的自衛権の行使容認の解釈を行わないよう求める意見書」を支持する市民集会が10日夜、吹田市の吹田さんくすホールで開かれ、立ち見も出るほどの180人が参加。集会後、「閣議決定の撤回を」と唱和しながら周辺をパレードしました。意見書に賛成した超党派の議員18人の呼び掛けで行われたもの。
ことし3月に意見書を可決
意見書は共産党が提案し、公明党、民主市民連合、すいた市民自治、すいた市民クラブ、吹田いきいき市民ネットワークの多数で可決。これまでの政府が憲法を法秩序の根幹であるとして、憲法解釈の見直しに慎重かつ否定的な姿勢を貫いてきたとした上で、政府と国会に、「我が国を自衛とは無関係に、海外で戦争する国へと変質させる集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈は行わないよう強く要望」しています。
10日の集会には4党の議員が参加し、あいさつしました。
認めない思い 吹田から発信
共産党を代表して塩見みゆき市議団長は、「閣議決定への怒りと不安が広がっている。戦争しないと決めた国民の願いを、もっと広げていくことこそが真の積極的平和主義。あきらめず閣議決定を撤回させて、集団的自衛権を認めない思いを吹田から発信を」と力強く訴えました。
吹田いきいき市民ネットワークの中本美智子議員は「日本がどう変わっていくのか知らされないまま、閣議決定でやってしまうことは本当によくない」、すいた市民クラブの梶川文代議員は「当事者である国民に説明しないことは問題」と語り、吹田市民自治の池渕佐知子議員は憲法への思いと若者へのメッセージをつづったなかにし礼さんの詩を紹介し、「老いも若きも、これから生まれてくる子どもたちにとっても、日本の平和が続いてほしい」と述べました。
市内の平和団体代表も発言。
草の根からの声を広げよう
「先進的な意見書を提出可決した市議会の皆さんに敬意を表する。9条を空洞化してしまったら、日本国民、われわれの世代の永久の恥。運動を広げ、閣議決定をくつがえそう」(平和なまちづくり吹田ネットワーク)、「閣議決定が間違いだといういう草の根からの声を広げ、平和憲法を守り抜いていかなければならない」(憲法9条を守りいかす吹田の会)、「憲法9条は戦没者の遺言。再びあやまちを繰り返さないために、9条を守り、戦争のない平和な社会を子や孫に送り届けるために頑張りたい」(大阪平和遺族会)と述べました。
自由法曹団大阪支部の名波大樹事務局長がミニ講演で、集団的自衛権の問題点と、大企業優先の政治で株価を上げて好況を見せかけながら暴走を続ける安倍政権の本質を明快に語りました。
一点での行動は素晴らしい
同市泉町在住の友田光子さん(69)は、「父は戦地から帰ってくることができましたが、父の兄弟は戦死しました。戦争は絶対やっては駄目。いろんな意見がある中で、一点で一緒に行動できることは素晴らしい。この動きが、吹田から他の自治体にも広がってほしい」と話していました。