よくする会が運動交流会開く
橋下・維新の会の悪政に反撃
各地で運動と共同広がる
橋下・維新の会による地域壊し、住民サービス切り捨てに対して大阪市内各地・各分野で広がっている要求運動の経験を学び合い、「大阪都」構想ストップ、維新政治ノーの共同とたたかいをさらに発展させようと、大阪市をよくする会は5日夜、大阪市中央区内で地域要求運動交流会を開きました
運動と世論を
いま相乗的に
報告した福井朗事務局長は、橋下市長の就任後、住民生活に直結した基礎自治体である大阪市で維新の会の地域壊し、住民サービス切り捨てが橋下府政当時よりもいっそう鮮明になり、従来の「オール与党」政治とは異質な悪政だと指摘。同時に橋下氏の支持率が一定の水準を保ってきた背景には、これまでの悪政の下での貧困と格差の広がりの中で「変革への期待」があったとしました。
橋下氏らは特別区設置の「協定書」が否決されたにもかかわらず、違法な「専決」処分で住民投票に持ち込もうと策動している下で、「大阪都」構想と住民要求実現との矛盾を市民の前に明らかにすることで、要求実現運動と「都構想ストップ」の世論形成を相乗的に発展させようと呼び掛けました。
福井氏は「専決」処分を許さない世論を広げるのは「年内が勝負どころ」と強調。明るい民主大阪府政と共同で作成したパンフレット「大阪都Q&A」を活用した学習や懇談・対話の強化、11月17日(月)〜24日(月)の集中期間に「都構想・百害あって一利なし」の宣伝行動、22日(土)の全行政区行動に取り組もうと呼び掛けました。
「専決」許さぬ
大運動が必要
市政報告した日本共産党の北山良三団長は、大阪市を廃止・解体して特別区を設置する「大阪都」構想の「協定書」は10月27日の府市両議会の本会議で否決され、本来なら終わりになるべきだが、橋下氏らは4月のいっせい地方選と同時期に「住民投票」にかけるため、議決を踏みにじる違法な「専決」処分を狙うなど必死の巻き返しに出ていると語りました。
橋下氏らが「住民投票のための住民投票」まで持ち出しているのは、「議会は住民投票を邪魔する妨害勢力」と印象付けるのが目的だと指摘。また市営地下鉄・バス民営化の否決をめぐり、野党4会派の共同にくさびを打つ策動も続いていることも紹介。「『専決』を絶対に許さない大運動が求められる」としました。
各地の報告いきいきと
区政を動かす
城東区の山上ゆりさんは、同区の区政会議の民主団体のメンバーなどが公募委員17人中11人を占める中、会議の運営に変化をつくっていることを報告。設置された専門部会などで積極的に発言する中で、公募委員以外の老人会役員からも補助金削減への怒りが出ているとし、「いろんな人が『意見を出してもいい』と思うように変わってきた。区政を動かす運動に広げていきたい」と話しました。
地域が変わる
「地域が変わる。地域活動がおもしろい」と語った中央区の藤原一郎さん。組織動員に頼らず、個人参加を重視した自治体学校の開催(ことし3月)や、成人病センター移転反対運動、地下鉄森ノ宮駅に新たなエレベータ設置を求める署名に大型マンション(490世帯)の管理組合が協力したことを紹介し、「住み良い中央区に都構想は必要かという対話を広げたい」としました。
都構想は論外
大阪市教の宮城登委員長は、市立幼稚園廃止・民営化反対で元園長や元PTA役員との結び付きが生まれ、保護者がインターネットのLINEつながりを広げていると報告。「大阪市を廃止して権限・財源を府に吸収し、カジノ誘致などを進める都構想は論外。予算を組み替えて子育て財源を生み出し、子どもの成長を支える地域のコミュニティーづくりに力を入れることこそ必要」と語りました。
党派を越えて
橋下市長が市バス路線の廃止・変更や減便を強行する中で、西淀川区・淀川区・東淀川区の3区を東西に結ぶ路線が廃止になりました。淀川区の稲垣泰平さんは、同区塚本地域で日本共産党支部と後援会が取り組む路線復活を求める署名に取り組み、党派や立場の違いを越えて賛同が寄せられていると紹介。「住民の足を守ることは、市民が社会に参加する権利を守ることだ」と強調しました。
共同積み重ね
住吉市民病院の充実を求める市民の会の松本安弘事務局長は、これまでの運動を振り返りながら、節目節目で連合町会や医師会を訪ねて、共同を積み重ねてきた経験を報告。橋下市長は跡地に小児周産期医療を担う民間病院の誘致を打ち出したが、とん挫すると公募条件を引き下げたことは許せないと批判。いっせい地方選で「都構想ストップ」「維新退場」の審判を下すことが解決の決め手になると話しました。
(2014年11月16日付け「大阪民主新報」より)