府政動かす共産党府議団
新型コロナ対策で存在光る
休業要請支援金
新型コロナ感染拡大防止のための自粛要請で、多くの中小業者が「売り上げゼロ」に追い込まれ、家賃や水光熱費の負担に苦しむ中、日本共産党府議団は2月初旬にいち早く、府内産業への影響調査と支援を要請。業者の経営難が深刻化した4月初旬には、府独自に中小企業に給付金を支給するよう求めてきました。
こうした中、府はようやく重い腰を上げ、中小企業100万円、個人事業主50万円の「休業要請支援金」を創設しました。しかし対象となるのは休業要請対象業種のみで、府内中小企業の4分の1に過ぎません。また、手続きの煩雑さから申請を諦める店主もいます。共産党府議団は、収入が減少したすべての中小業者に、固定費などを簡略な手続きで補助するよう提案しています。
PCR検査拡充
府内のPCR検査体制は、3月中旬までは1日最大180検体と極めて貧弱でした。共産党府議団は検査体制の抜本強化を繰り返し要望。府内に18ある保健所所管区域ごとにPCRセンターを設置するよう求めました。
現在、府内の検査能力は1日最大890検体と拡充され、大阪市内にドライブスルー検査場も設置されています。しかし、5月9日現在で、1日の最大検査数は764件にとどまっています。
最大のネックは検査の窓口が保健所に一本化され、一般医療機関の医師からの検査依頼を受け付けないことです。広く受け付けるようにし、府内の大学や民間検査会社などの協力も得て検査件数を大幅に増やしてこそ、感染の実態に迫ることが可能となり、「出口戦略」が現実のものになります。
病床の緊急確保
府内に「感染症指定医療機関」は6病院78床しかない上、病床の半数以上は陰圧装置もありませんでした。
共産党府議団は、感染拡大に備えた病床数の緊急確保を徹底して要求。5月1日現在、62病院に重症患者用188床、軽中症患者用886床が確保されています。
ただし、病床を確保した医療機関への減収補償や、人工呼吸器・人工肺(ECMO)・防護服やフェイスシールド配備など、感染拡大へのさらなる備えが不可欠です。医療従事者確保への補助、感染者受け入れ病院が担ってきた医療機能をバックアップする医療機関への支援や、ホテル・自宅療養の軽症者への十分なケアなどが必要です。
緊急融資の創設
府は2月に業者向けの融資制度「新型コロナ緊急資金」を創設しましたが、金利1・2%、保証料最大1・9%など、業者にとって負担が大きいものでした。
共産党府議団は、せめて東京都並みに保証料の全額補助を要求。5月新設の「新型コロナ対応資金」では、売上高が5%以上減少した個人事業主(小規模事業者のみ)の場合、保証料なし・当初3年間は金利もなしとなりました。
共産党府議団は引き続き、収入が回復しない事業者の返済免除など、資金繰り支援の抜本強化を求めています。
マスクや消毒液
学童保育をはじめ、保育所・介護施設・障害者施設などで、感染防止の資材不足や職員の負担増が深刻です。
共産党府議団の再三の要求が一部実現し、4月成立の府の補正予算では、福祉施設や幼稚園などへのマスク、消毒液などの購入補助が盛り込まれました。児童養護施設の居室の個室化への補助なども実施されます。
さらに十分な資材提供と人材確保支援が必須です。
チャレンジテストの中止
共産党府議団は、行き過ぎた競争教育を助長する「中学生チャレンジテスト」廃止を一貫して要求してきました。
新型コロナによる休校が長期に渡る中、府民からも「苦しんでいる子どもたちをさらに追い詰める」と今年度中止を求める声が上がっていました。
府はようやく今月、6月に予定していた中学3年生の中止を表明しました。(O)
(大阪民主新報、2020年5月17日号より)