新型コロナ
命と生活脅かされる青年
民青が共産党大阪府議団大阪市議団と懇談
民青同盟大阪府委員会(酒巻眞代委員長)は13日、日本共産党大阪府議団、同大阪市議団と懇談を行い、新型コロナウイルスを巡る青年・学生の実態を報告。補償、支援の必要性を訴えました。
懇談には、民青府委員会から酒巻委員長ら府役員が出席。府議団から石川多枝、内海公仁両府議、市議団から井上浩、長岡ゆりこ両市議が出席しました。
民青府委員会はこの間、10代から30代までを対象に、新型コロナウイルス問題を巡る青年生活実態調査を実施。これまでに243人から回答が寄せられ、国や府による自粛要請に補償が伴わない下で、青年や学生の命と生活が脅かされている実態が浮き彫りになっています。
大阪市議団との懇談では、労働者、学生、高校生などから寄せられた声や実態が報告されました。
労働分野では、「会社から急に給与を払えないと言われた」「発熱が続いたことでコンビニを首になり、新しいバイト先を探しているが、10件以上面接に落ち続け生活が困窮」、民間会社でのリストラ、民間委託された公務労働で、非正規職員に対して休業中の給料が補償されていないなどの実態が報告されました。
新型コロナ患者を受け入れている病院で働く青年の声として、フェイスシールドの代わりにクリアファイルが使われるなど、必要な医療物資がなく、感染リスクが高まっていることや、通常の医療ケアができないなどの実態を紹介。「安心安全に仕事ができる環境や仕組みを整えることが急務」だと強調されました。
学生の声では、「オンライン授業が始まったが、テキストも届かず、授業もまとに受けられるかどうか分からないのに、学費の請求だけが来ている」などの声を紹介しました。
高校生の実態として、休校が続く中、生活リズムが崩れている生徒が多いことや、新1年生からは、「授業を受けたことがないのに課題だけが出され、中3の総復習をひたすらやらされる。いつまで続くのか」という声が寄せられていること、オンライン授業が始まる中、環境が整っていない生徒がいることなどが紹介され、「休んでいる間も学びが保障され、再開後も安心して学べる学校環境をつくっていく必要がある」と指摘されました。高校生の声が学校運営の中に反映される必要性も述べられました。
実態を報告した役員は、「生活基盤が弱められたり、自己責任論など社会がゆがめられてきた中でコロナ危機が起きた」とし、「コロナ禍の中で命と暮らしを守っていくと同時に、コロナにとどまらず、今後の災禍に耐えられる日本社会をつくっていきたい」と語りました。
井上、長岡両市議は、出された声を議会活動に生かしていくことや、浮き彫りになっている問題解決に力を尽くすことなどを表明しました。
民青府委員会では、調査をさらに進め、6月に大阪府と大阪市に要請書を提出する予定です。
(大阪民主新報、2020年5月24日号より)