おおさかナウ

2020年07月13日

国保料 コロナ禍よそに値上げ
府内自治体の3/4超 背景に府内一本化

 各市町村で今年度の国民健康保険(国保)料が決められ、加入者に通知書が送られています。新型コロナで暮らしや営業が大きな被害を受けているさなかにも関わらず、多くの市町村で値上げとなっています。

 昨年度と比べ、30代夫婦と子どもの4人世帯で年収300万円の場合は、43市町村中35市町で値上げ、65歳以上の夫婦で年金月12万円ずつの場合は36市町で値上げです(表)。
 背景には、コロナ禍の下でも国保料府内一本化を推進し、市町村に独自支援解消を求めている府の姿勢があります。府が示す「統一保険料」に昨年度以前から合わせている岸和田市など7市町では、30代夫婦4人世帯で年収300万円の場合で年間1万6919円もの値上げです。
 一方、値下げや独自減免に踏み出す自治体が生まれています。
 八尾市は条例を変更し、市独自の財政支援を増やして値下げします。千早赤阪村や茨木市も値下げ、富田林市・寝屋川市・大東市・和泉市は据え置きます。
 能勢町は全加入者に1万円を支給、田尻町と泉佐野市は全加入者の今年度国保料をそれぞれ1人当たり7200円と4800円減免します。
 世論と運動が政治を動かし、国政では減収世帯の国保料減免、国保加入被用者への傷病手当支給、資格証でも保険証同様の検査・治療が受けられるなどが実現しました。
 府議会では、市町村による負担軽減の努力を府が妨げないよう共産党が要求、吉村洋文知事の前向きな答弁を引き出しています。
 新型コロナから府民を守るためにも、市町村でのさらなる負担軽減・制度拡充と共に、今こそ府に国保料府内一本化を断念させる取り組みが求められています。

2020年度の年間国保料

 30歳代夫婦と未成年の子ども2人の
4人世帯で年収300万円の場合
65歳以上74歳以下の夫婦で
年金月12万円ずつの場合
  19年度との差 19年度との差
大阪市308,017766531,3251226
堺市304,830765430,2791633
岸和田市353,9861691937,9192037
豊中市311,5161033731,9171499
池田市345,561219235,2212342
吹田市323,5191458433,461830
泉大津市334,1001157235,7901438
高槻市294,5711928128,4841838
貝塚市353,9861691937,9192037
守口市353,9861691937,9192037
枚方市314,1981415630,7262043
茨木市312,769-8033,224-22
八尾市317,506-1281628,953-1116
泉佐野市353,9861691937,9192037
富田林市343,533035,2500
寝屋川市298,626026,5500
河内長野市330,486181335,404415
松原市352,148596036,9261283
大東市325,446031,8620
和泉市326,586033,4440
箕面市350,7521565837,4102760
柏原市345,205955736,9751234
羽曳野市322,9191483334,5891784
門真市342,1621414233,3362403
摂津市321,8121014334,8171917
高石市353,9861691937,9192037
藤井寺市346,452938537,1131231
東大阪市329,4792027535,2852369
泉南市353,9861258337,9194691
四條畷市306,827-930230,988457
交野市333,3921264534,3941883
島本町353,9861691937,9192037
豊能町321,259714834,590660
能勢町331,2821260034,7782446
忠岡町340,3661040636,4551319
熊取町348,5801532935,8921441
田尻町317,5341231832,230828
阪南市353,9861691937,9192037
岬町341,022967436,5321261
太子町310,533818031,710577
河南町325,4922644034,8493532
千早赤阪村229,831-2938824,298-3136
大阪狭山市314,526955232,8081280

※モデル世帯での算出のため、実際は上記と異なる場合があります。

(大阪民主新報、2020年7月12日号より)

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