PCR検査の抜本拡大を
辰巳コロナ対策本部長 医師団体と懇談
大阪で新型コロナの感染が急激に拡大している中、日本共産党の辰巳孝太郎前参院議員(党府新型コロナ対策本部長)は7月30日、大阪府保険医協会と大阪府歯科保険医協会を訪問。志位和夫委員長が安倍首相宛てに行った「新型コロナ対策にかんする緊急申し入れ」を紹介し、懇談しました。保険医協会では、高本英司理事長、渡辺征二事務局長、歯科保険医協会では小澤力理事長はじめ10人の歯科医らが出席しました。
辰巳氏は「申し入れ」で、感染拡大防止のために感染震源地を明確にし、大規模で網羅的な検査を求めたことなどを紹介。懇談では、「申し入れ」で大規模検査が診断目的でなく、防疫目的であるとした点などを評価する感想が寄せられました。
保健機能強化と協力への補償を
保険医協会では、高本理事長が、検査センターをはじめ、今回の対応が次の新しい感染症に対する社会的資本となるようにすることが大事だと指摘。保健所数や職員が減らされ、保健所自体が疲弊していることや、検査が各自治体任せになっている問題を批判しました。
開業医による検査については、感染予防や経営面でのリスクが高まる中で、補償がないまま取り組むのは困難だとした上で、検査拡大のためには医師会、開業医、行政が連携し、そこに開業医も参加できるような体制にすることが必要だと述べました。
歯科保険医協会では、コロナ禍の中での歯科医院の風評被害や、各機関での感染対策の努力や苦労と共に、歯科診断が秋に延期されたことで、「子どもたちの口腔内が放置されたまま」だと訴え。歯科医院が安全だと地域に示す上でも、医療関係者が検査を受けられるようにとの要望や、こんなときに「都」構想をやらせてはならないとの意見も出されました。
アンケで深刻な実態浮き彫りに
コロナ禍の影響を調べるために各団体が独自行った会員アンケートでは、医療機関の大幅減収や受診抑制による重症化やがんの発見の遅れなど深刻な実態が浮き彫りになっています。全ての医療機関への緊急財政措置を求める署名も取り組まれています。
辰巳氏は、検査拡大や減収補てんを含めたコロナ対応を、国や自治体の責任でさせていくことが大事だとし、「共同して取り組んでいきたい」と述べました。
影響 全業種で9割に
清水・辰巳氏 中小企業団体と懇談
日本共産党の清水ただし衆院議員(衆院近畿比例・大阪4区重複候補)、辰巳孝太郎前参院議員(党府新型コロナ対策本部長)、内海公仁大阪府議は7月31日、府内の中小企業団体を訪問。「感染抑止と経済・社会活動の再開を一体にすすめるための提言」など党の一連の提言等を紹介し、大阪府中小企業団体中央会の柴田昌幸専務理事、大阪府商工会連合会の賀川忠史専務理事らと懇談しました。
資金繰りや雇用継続支援を
懇談では、中小企業団体中央会が行った5月の会員調査で、感染拡大の「影響を受けた」と答えた企業は9割で全業種に及んでいること、望まれる支援策の上位が「資金繰り支援」「雇用継続支援」だったことが紹介され、「融資の据置期間や返済期間の延長、限度額の引き上げ」「雇用調整助成金のコロナ特例の期間延長」など、中小企業の現状に即した支援への要望が出されました。
消費税の減税は効果が早い
「一定期間の消費税率の引き下げ」を求める声も強く、「いまは緊急事態。第2波が来たら中小企業は倒れる」「消費税の減税は効果が早い、公平、消費マインドを引き上げる。政策の違いは別にして、いまこそ消費税の減税を」と提起されました。
「コロナ後を見通して、中小企業支援に力を入れてほしい」「個別企業まかせではなく、国や大阪府がコロナ後のビジョン、政策を示してほしい」という意見も出されました。
同27日には、大阪府中小企業同友会と懇談。共産党から辰巳、内海両氏らが訪問し、同友会から元氏誠副代表理事・政策部長、杉原五郎相談役、今井航事務局主任が応対しました。
同友会からは、党の提言について、「しっかりと実行していただきたい内容」との感想が述べられるとともに、感染拡大が秋まで続けばもたないなど、コロナ禍の中での中小企業の厳しい現状や、消費税については廃止を求める声が経営者の中にもあることなどが紹介されました。
(大阪民主新報、2020年8月9日、16日合併号より)