2020年09月28日
「都」構想バラ色に描く維新の広告
大阪市の情報誌に掲載
政党不可の基準あるのに
18日の大阪市議会教育こども委員会で日本共産党の井上浩議員が、子育て情報誌『まみたん』(10月号・大阪市版)の1㌻分に、大阪維新の会の全面広告が、規定に反して掲載された問題について質問しました。
公平・公正・中立担保できず
井上浩議員が批判
同誌は大阪市内の公立・私立保育所などで無料配布されています。問題の広告は、表紙をめくればすぐ見える3ページ目に掲載。大阪維新の会の吉村洋文代表代行(知事)の顔写真入りで、「大阪都構想で、さらに暮らしやすい大阪へ!」などと宣伝しています。
大阪市は、民間企業の資源や手法を地域課題の解決に生かすとして、さまざまな分野で企業グループと「包括連携協定」を締結。17年度から同協定を結んだ発行会社「関西ぱど」は、『まみたん』に市の子育て情報などを無償で掲載しています。
同社は、政党広告は「掲載不可」の基準を設けています。維新の広告が掲載された10月号は市民からの通報を受けて回収され、ホームページからも該当ページが削除されています。
井上氏は、発行までに掲載情報をチェックする機会はいくつもあるとし、「なぜ今回、このような広告が掲載されたのか」と質問。市民局は「『関西ぱど』の担当者が、政党広告が掲載不可との認識が十分でなく、結果として掲載した」「(市として)広告についての内容確認は行っていなかった」などの答弁に終始しました。
井上氏は、表紙には大阪市の文字が市章「みおつくし」のマークと共に明記されており、冊子全体に市が責任を持つべきで、「広告の部分は知らなかったでは通らない」と強調。「これで行政の中立性、公平性、公正性が担保できるのか。(大阪市廃止・分割の)住民投票前に、こんな作為的なやり方は、絶対に許せない」と批判しました。
(大阪民主新報、2020年9月27日号より)