2020年10月05日
子ども医療費助成・敬老パス・塾代助成…
住民福祉切り捨て必至
大阪市廃止(特別区設置)で1300億円ものコスト
政令市の力生かし福祉充実を
大阪市を廃止して4つの「特別区」に分割する、いわゆる「大阪都」構想の住民投票(12日告示、11月1日投開票)が迫っています。市民の暮らし、大阪市独自の施策はどうなるのか。維新など推進派は「住民サービスは継続+拡充します」と宣伝していますが、「特別区」を設置するには、ばく大なコストがかかり、サービスの切り捨てや後退は避けられません。
大阪市では、18歳までの子ども医療費助成、地下鉄・バスの敬老優待乗車証(敬老パス)、新婚・子育て世帯向け住宅ローンの利子補助、塾代助成など、さまざまな独自施策を行っています。市民の要求運動が、政令市・大阪市の大きな財源を使わせることで、実現してきたものです。
大阪市がなくなれば、それらの独自施策を実施するかどうかは「特別区」の判断になります。「特別区」は財源の65%が府に吸い上げられて収入は減る一方、「特別区」を設置するためには少なくとも1300億円(15年間)のコストが必要。そのほとんどは「特別区」の負担になるため、住民サービスの低下は必至です。
1300億円のコストは大阪市を廃止しなければ必要のない無駄な費用で、市民にとってはデメリットでしかありません。
大阪市のままなら、このお金を生かして子ども医療費助成制度の窓口負担ゼロ(必要財源19億円)、30人学級実現(102億円)はじめ、新たな住民サービスが実現できます。
住民投票で「反対」を
日本共産党の宮本たけし前衆院議員(近畿比例・大阪5区重複候補)は9月27日、大阪市東淀川区内で長岡ゆりこ大阪市議らと共に街頭宣伝しました=写真。各弁士は大阪市をつぶせば住民サービスの低下は必至だと訴え、「住民投票で『反対』と書いて、大阪市を守りましょう」と呼び掛けました。
(大阪民主新報、2020年10月4日号より)