おおさかナウ

2020年10月31日

大阪市廃止の住民投票
市廃止ノーの勝利を
よくする会・明るい会団体・地域活動者会議開く

 

 大阪市廃止の是非を問う住民投票を巡り、「大阪市をよくする会」と「明るい民主大阪府政をつくる会」は10月26日、大阪市中央区内で両会合同の集会を開き、「草の根の総対話広げ、『大阪市廃止ノー』の勝利を」と呼び掛けました。両会合同集会minpou

運動と良識が作りだした変化

 主催者あいさつで「明るい会」代表常幹の菅義人氏(大阪労連議長)は、賛否拮抗と報道各社が伝える終盤情勢の特徴について、「運動の広がりと市民の良識が変化をつくりだした」と指摘。最後まで道理と正義、熱意を持って正確な事実と展望を伝えていこうと語り、「11月1日を大阪市に民主主義と住民自治を取り戻す日にしよう」と呼び掛けました。

住民サービス後退の事実が

 情勢報告で日本共産党大阪府委員会の柳利昭委員長は、「論戦上の最大の焦点は、政令市の大阪市廃止に伴う住民サービス後退にある」と指摘。政令指定都市・大阪市の廃止に伴う財源不足や住民サービス後退の事実が市民の中に広がって、野合戦略で「賛成」に転じた公明党への同党支持層の反発に加え、市役所ぐるみの賛成誘導など、疑問の声が日増しに強まっていると語りました。

迷っている人に正しい情報を

 批判にさらされた維新陣営が、テレビCMなどでにわかに「サービス充実」を言い出したとし、「10年で1兆1千億円還元」などの主張は、行政当局でさえ「参考資料」に過ぎないとする根拠のない空論だと指摘。市民を二分する模索が続く中、「迷っている」「正確な情報がほしい」という市民にパンフやビラを届け、「都」構想の問題点と矛盾を伝える取り組みが重要だと語りました。

市を守ってこそ充実できる

 「未来を語れない維新に対し、大阪市を守ってこそ住民サービスを充実できると草の根の対話で伝えよう」。柳氏はそう述べ、「130年の歴史を持つ大阪市を守ろうという市民の熱い思いと良識の力を集めて、必ず勝利しよう」と両会構成員の総決起を呼び掛けました。
 ゲストとして登壇した第18代大阪市長の平松邦夫氏は、「最後まで気を緩めず、投票箱が閉まるまで頑張ろう」とスピーチしました。
 日本共産党の山中智子市議は、不毛な制度いじりの議論に終止符を打ち、住民の声を一生懸命に聞く政治に変えたいと力説し、「市民の命と暮らしを守り抜く、日本で一番素晴らしい大都市と呼べるような政令市・大阪市をよみがえらせよう」と語りました。

「100万人対話」達成へ総決起を

対話をすれば反対が広がる

 「明るい会」事務局長の荒田功氏が逆転勝利するための100万人対話達成やSNS作戦、商店街や駅頭スーパー前での宣伝などの行動計画を提起。「投票日が近づくにつれて『迷っている』という市民が増えている。対話すれば『反対』の声が広がるのが教訓」と総対話を呼び掛けました。
 両会構成団体と地域代表6氏が決意表明し、「街頭宣伝に飛び入りで参加した青年が『反対』だと訴えた。市民の暮らしと医療・介護を守るために頑張りたい」(大阪民医連)、「詐欺商法のような維新の宣伝は必ず打ち破れる。身近な区民サービスが後退する事実を広げていく」(西淀川)、「判断に悩む市民が求めているのは冷静で正確な事実。最後の一週間、要求に依拠し対話を強めたい」(民青同盟)などと決意表明。自治会関係者による路地裏宣伝や区内すべての駅頭で日刊ビラ配布を続ける努力、自主制作した4万枚のポストカードを届ける取り組みなどが紹介されました。

(大阪民主新報、2020年11月1日号より)

月別アーカイブ