おおさかナウ

2020年10月31日

大阪市がなくなり権限・財源奪われる
住民投票するのは格下げだから

 大阪市を廃止して4つの「特別区」に分割することの賛否を問う住民投票に向け、最後の日曜日となった25日、日本共産党の山下芳生副委員長・参院議員は、大阪市東住吉区など3カ所で行われた「街角トーク集会」で、大阪市廃止・分割は権限や財源の面で格下げになると明快に語りました。

■地方自治に逆行

山下氏まちかどトークminpou

街角トークで大阪市廃止・分割の問題点について訴える山下副委員長=25日、大阪市阿倍野区内

 山下氏は、大阪市を廃止して「特別区」を設置する根拠になっている「大都市地域における特別区の設置に関する法律(大都市法)」(2012年成立)を審議した国会でで、山下氏は参院総務委員会で質問したことを紹介。大阪市をなくして「特別区」になれば、市民の暮らしがどうなるのか、次の3つの問題点を説明しました。
 第1は、大阪市が徴収している法人市民税、固定資産税、都市計画税など重要な税を、「特別区」ではなく、大阪府が徴収すること。
 第2は、大阪市に交付されていた地方交付税が、「特別区」ではなく大阪府に交付されること。
 第3は、大阪府に入った税金と地方交付税を「特別区」に配分することと、配分を見直す権限は大阪府と府議会にあること。
 山下氏は「自分たちが納めた税金の使い道を、自分たちの代表者で決めるのが地方自治。それができなくなるのは、地方自治からみて全くの逆行だ」と強調しました。

■国会答弁で明白

 最後に山下氏は、大都市法を審議した衆院総務委員会(12年8月7日)での公明党の佐藤茂樹議員の答弁を紹介。住民投票が必要な理由について佐藤氏は、大阪市を廃止して「特別区」を設置することは、権限・財源の面で格下げになり、住民生活に大きな影響があるからだとはっきり述べています。
 山下氏は「佐藤氏は今回、『都』構想賛成と言っているが、大阪市をつぶして『特別区』になれば、誰が見ても格下げ。住民投票は格下げになることに賛成か、反対かが問われる。よくよく考えて投票して下さい」と呼び掛けました。

 

(大阪民主新報、2020年11月1日号より)

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