おおさかナウ

2020年12月20日

制度いじりやめコロナ対策を
よくする会 住民投票の勝利受け臨時総会

 大阪市廃止・分割の賛否を問う住民投票(11月1日投開票)で大阪市存続を勝ち取った歴史的な勝利を受け、大阪市をよくする会(よくする会)が12日、大阪市中央区内で2020年臨時総会を開きました。維新が、大阪市の権限・財源を府が奪う「広域一元化条例」案や8区「総合区」案を来年2月議会に提出することを狙う中、民意に背く制度いじりの策動を許さず、新型コロナ対策の抜本的強化を求めるなど、当面の運動方針を確認しました。

情報提供型で対話を広げて

住民投票での勝利を受け、大阪市をよくする会が開いた臨時総会=12日、大阪市中央区内

 よくする会の福井朗事務局長が、たたかいの経過を振り返りながら報告しました。明るい民主大阪府政をつくる会(明るい会)と力を合わせ、宣伝では情報提供型に徹し、組織戦では「100万人対話」運動を中心に、路地裏などでの対話を広げたと語りました。
 政策論戦では「大阪市の廃止か、130年の歴史を持つ大阪市の存続か」「権限・財源を奪われ住民サービスの低下か、大阪市の力を生かした拡充か」「コロナ禍でもカジノ・インバウンド頼みか、命と暮らし最優先に転換するのか」という3つの焦点が鮮明になったと強調しました。
 よくする会と明るい会の奮闘と同時に、「大阪市廃止反対」の共同が広がったと指摘。10月1日の「ネットワーク集会」には小西禎一元副知事、平松邦夫元大阪市長、立憲民主党、社民党の代表からもエールが送られ、220人を超える学者・文化人アピール、著名人16氏のバナー広告、絵本作家・長谷川義史さんのライオン像のイラストなどに元気をもらったと語りました。

コロナ対策で陳情署名広げ

 今後の取り組みでは「広域一元化条例」案や8区「総合区」案に反対し、コロナ対策を求める陳情署名に全力で取り組むことを提起。大阪市存続が決まった下で、学校統廃合を許さずより良い教育を求める取り組み、カジノ誘致反対、公共交通充実、介護保険料の引き下げ、区制会議の活性化などの課題を示しました。

路地裏を主戦場に本当のこと知れば
討論から

 討論では「大阪市立高校の府移管は許せない。撤回を求める。学校統廃合ではなく、少人数学級の実現へ、守った24区で取り組みを強めたい」(大阪市学校園教職員組合)、「住民投票では路地裏を主戦場に対話を広げ、市民と思いを共有したことが勝利につながったと。仲間づくりでも前進した」(新婦人府本部)、「住民投票では24区を回るキャラバン宣伝に取り組んだ。市民は、本当のことを知れば正しい判断をすると確信した歴史的なたたかいだった」(大阪母親大会連絡会)などの発言がありました。
 総会では、立命館大学の森裕之教授が、「広域一元化条例」案や8区「総合区」案の問題点について講演しました。
 明るい民主大阪府政をつくる会の荒田功事務局長が連帯あいさつし、日本共産党の井上浩大阪市議が議会報告しました。

(大阪民主新報、2020年12月20日号より)

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