私も期待
日本共産党府委員会 新事務所建設に寄せて
市民と共に新しい大阪をつくる拠点に
元日本共産党大阪府議会議員 黒田昌子さん
1999年12月19日、難波髙島屋前で、私は新米の府会議員として、当時衆議院議員だった石井郁子さん、藤木洋子さん、故藤田スミさんと一緒に「横山知事は早く辞職せよ」と宣伝カーから訴えました。大阪地裁が知事のセクハラ行為を認め、空前の損害賠償を命じた直後です。通行するほとんどの人が立ち止まって話を聞いて下さり、拍手が続きました。
横山ノック知事(当時)の悪質なセクハラ事件は大阪の女性たちを、とりわけ数多い女性団体を大きく団結させ、知事を辞任に追い込みました。たたかいを支え、激励したのが党府委員会でした。
女性たちのこの流れは、その後の太田府政と維新府政の今日に至るまで、脈々とつづき、党派、信条を超えて、事があったら「一緒にやろう」とすぐ集まる連帯の絆がつくられました。ジェンダー平等、「#MeToo #WithYou」運動への自主参加も盛んです。
大阪の女性たちのたくましさとしなやかさを培ったのは、大阪の日本共産党のたたかいと無縁ではありません。
思い起こせば1972年、故村上弘さんが全国最高得票で衆議院勝利、翌73年には故沓脱タケ子さんが自民候補との一騎打ちで勝利した参議院補欠選挙など、そのどれもが「女が頑張れば勝てない選挙はない」と女性たちが自らを鼓舞して頑張りました。その伝統は、その後の苦節の時代をくぐり抜けて、今日に至るまで引き継がれていると信じています。
党大阪府委員会はいつの時代も、玉造から府民の草の根の力と良識を育む取り組みを発信してきました。
維新政治のもとで大阪経済が地盤沈下し、それに比例して痛ましい児童虐待が相次いでいた2010年6月、党府委員会が主催して「子どもの虐待を考えるシンポジウム」を開きました。当日は、大阪府や府内各市の職員も参加され、石井前衆議院議員やケースワーカーOBの話に共感が寄せられました。この時、私はコーディネーターを務めましたが、党がよびかけたシンポに党派を超えて多彩な人々が集まる時代になったなと感無量でした。
また、志位和夫委員長を迎えての「経済シンポ」は2009年と12年、2回開催され、2回目は180団体500人が参加されたのを覚えています。
共通の要求に根ざした幅広い人々との本気の交流・意見交換を追求してきた党府委員会の取り組みは、府民に浸透し、府内の各市町村の議員団の奮闘も住民に親しまれ、「困った時には共産党へ」と囁かれるようになったのではないでしょうか。
草の根の市民の力と良識が勝利した昨年の住民投票のたたかいは大阪の真骨頂を表すものとなりました。新しい事務所には開放的なエントランスホールがあり、記者会見や交流の場ともなるイベントコーナーがあるとのこと。大歓迎です。党の事務所が、草の根の力の寄り合いどころ、日本共産党と市民が寄り添って新しい社会、新しい大阪をつくりあげる拠点となることを願っています。
日本共産党大阪府委員会は新事務所建設募金への協力を呼び掛けています。募金は最寄りの議員、党支部、党員に届けるか、郵便振替での送金の場合は、口座番号=00920―8―97104。加入者名=日本共産党大阪府委員会へ。通信欄に住所、氏名、職業と「新事務所建設募金」と記入してください。
(大阪民主新報、2021年1月10日号より)