2021年02月13日
大阪の死者 医療逼迫が主因
大老協・木場事務局長 辰巳氏・長岡大阪市議らが懇談
新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、日本共産党の辰巳孝太郎前参院議員・党府新型コロナ関連対策本部長と同党の長岡ゆりこ大阪市議は5日、大阪市天王寺区の公益社団法人「大阪介護老人保健施設協会」を訪れて、密が避けられない介護事業所でのクラスター(感染者集団)防止など感染対策について懇談しました。
大老協の木場康文事務局長は、高齢者施設でのクラスター事例を巡り、医療体制の逼迫で陽性確定後も入院できず施設内で一時療養を強いられるケースが多発したと指摘。デイサービス利用の通所者が感染の発端となったケースが多いとし、「(通所系サービス含め)入所時の検査義務付けが、重症者を減らし、重症ベッドを確保することにつながる」と水際での感染防止策の重要性を強調しました。
大老協が1月に実施したアンケートによると、回答した131施設の3分の1に当たる44施設で陽性者が確認されました。
44施設のうち22施設では最初に確認された感染者が施設の利用者で、内訳は「通所者」が17施設で最多。「入所者」(3施設)、「ショートステイ」(2施設)でした。
木場氏は、クラスターが確認された10施設のうち8施設で、感染者の施設内留め置きがあったと紹介し、大阪における死者増加について家族構成や施設クラスター多発だけでなく、医療提供体制の逼迫そのものが主因だと指摘。「感染症において学校や保育所と並び通所施設は危険だという認識が必要です。入所前のPCR検査が義務付けられれば、受け入れる側の安心につながる」と語りました。
辰巳氏は、「感染拡大を抑えるため高齢者施設、医療機関へさらなる支援が必要。医療体制が拡充されるよう関係機関に働き掛けていく」と語りました。
(大阪民主新報、2021年2月14日号より)