危機転換し希望ある未来へ
大阪革新懇が総会 総選挙勝利へ活動強化
進歩と革新をめざす大阪の会(大阪革新懇)が2月27日、大阪市北区内で2021年度総会を開きました。地域革新懇や賛同団体の代表など54人が会場に出席、22人がリモートで参加。ことし必ず行われる総選挙に向けて今こそ革新懇が役割を発揮し、野党連合政権の実現で「コロナの危機、社会の危機、政治の危機を転換し、希望ある未来を共に切り開こう」と呼び掛けるアピールを採択しました。
草の根からの共闘を広げて
開会あいさつで渡辺武代表世話人(元大阪城天守閣館長)は、自民・公明・維新の体制を倒し、民主主義と暮らし・命、営業を守る希望ある新しい政治をつくるため、革新懇の役割を共有し、明日からの活動を進めようと語りました。
大原真事務局長が、新型コロナ対策を求める活動や、平松邦夫元大阪市長ら6人の呼び掛けに応えて野党が勢ぞろいする「政策フォーラム」の開催はじめ市民と野党の共闘の発展、大阪市廃止・分割の賛否を問う住民投票、日本学術会議会員の任命拒否撤回を求める取り組みなど、この1年間の活動を報告しました。
大阪でも総選挙に勝利するため、今こそ革新懇が役割を発揮し、草の根からの市民と野党の共闘を広げ、コロナ禍の下で市民運動との一層の連携を強めることを提起。賛同団体がその性格にふさわしい取り組みを強化するとともに、府民・有権者に政治に関心を持ってもらい、投票率を上げるための「選挙で変える!私が変える暮らしと明日の大阪」運動や、大阪革新懇の拡大・強化を呼び掛けました。
野党連合政権政治変えよう
討論では12人が発言。「再結成から11年。地域の様々な人々が登場する革新懇ニュースは80号まで発行し、ことし5月には交野青年革新懇も結成」(交野革新懇)、「住民投票のたたかいで、政治を変えるのは市民・国民であり、真実を知らせれば必ず変わると確信」(母親大会連絡会)、「コロナ実態調査や学生向けの食料支援『フードバンク』を実施。青年政策プロジェクトで対話し、青年と一緒にたたかう総選挙にしたい」(民青同盟)など、活発に交流しました。
日本共産党の柳利昭府委員長は、総選挙で政権交代と日本共産党の躍進を勝ち取ることは、菅政権とその補完勢力である維新に退場の審判を下すと同時に、大阪の維新政治を転換するたたかいでもあると強調。「野党連合政権で政治を変えようという世論と運動を広げることが重要」と述べるとともに、「総選挙躍進・1千万対話・党勢拡大特別期間」(4月末まで)の成功へ全力を挙げていると語りました。
総会では24人の代表世話人を含む107人の世話人や事務局体制を確認。立憲民主党府連幹事長の森山浩行衆院議員、社民党府連の長崎由美子代表、新社会党府本部委員長の山下慶喜・茨木市議が連帯メッセージを寄せました。
政治の停滞と腐敗を打破するチャンスだ
市民連合世話人 法政大学教授
山口二郎氏が講演
日本維新の会の右翼的体質
総会では、「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合(市民連合)」の世話人で法政大学の山口二郎教授が、「政権交代への展望 国民不在、腐敗の政治から決別を」と題してオンラインで講演しました。
菅義偉首相の長男が勤める東北新社による総務官僚の接待問題は、安倍前政権下の森友・加計問題、「桜を見る会」疑惑に続く政治の私物化だと指摘。組織的な不正が行われた愛知県の大村秀章知事のリコール署名に大阪府の吉村洋文知事が賛同したことは、日本維新の会の右翼的体質を示すものだとし、「維新が自民党政治に対抗する選択肢にならないことを、立憲野党勢力が訴えていかなければならない」と語りました。
もはや先進国とは言えない
山口氏は、コロナ対応であらわになった菅政権の無策ぶり、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗前会長の女性蔑視発言などを挙げて、「日本はもはや『先進国』と言えなくなっている」とし、「停滞と腐敗を打破するには、政権交代しかない。そのチャンスが到来している」と強調。総選挙に向けて、4月25日投票の衆院北海道2区補選、参院広島選挙区と長野選挙区の補選で野党が勝利することの重要性にも触れながら、「地域で運動を広げて、自民党政治の退陣、政権交代へ声を上げてほしい」と呼び掛けました。
(大阪民主新報、2021年3月7日号より)