国連女性差別撤廃条約選択議定書
日本政府は早期批准を
池田・吹田・泉大津の3市で意見書
女性差別撤廃条約選択議定書
大阪府内で7市議会に
日本政府に国連女性差別撤廃条約選択議定書(別項)の早期批准を求める意見書が3月、府内各地の市議会で相次いで可決されました。2001年の堺市を皮切りにこれまでに7市議会で意見書が上がっています。
女性差別撤廃条約(1979年採択)の実効性を高めるために1999年、国連が作成した議定書。条約がうたう権利が侵害され、国内の救済手続きを尽くしても救われなかった場合、個人や団体が国連の委員会に直接申し立てられる「個人通報制度」と、通報に基づいて国連の委員会が関係国を調査・審査できる制度を設けています。
撤廃条約加盟の189カ国中、114カ国が選択議定書を批准していますが、日本政府はいまだに批准していません。
池田市議会は3月29日、日本共産党が提案した意見書を全会一致で可決しました。
意見書は、国連女性差別撤廃委員会が日本政府に再三批准を求め、国会への請願が参議院で20回採択されるとともに、全国89の地方議会で意見書採択が行われていると指摘しています。
日本は男女格差を測る2020年度ジェンダーギャップ指数が153カ国中121位に後退し、新型コロナウイルスの感染拡大で女性へのしわ寄せが顕著であることなどを示した上で、日本政府に対し、「対策の遅れを真摯に受け止め、男女平等の実現と全ての人の人権が尊重される社会をつくるため」、環境整備を進め、選択議定書を速やかに批准するよう求めています。
吹田市議会では、日本共産党、民主・立憲フォーラム、市民と歩む議員の会が共同提案。自民、維新などが反対しましたが、3月23日に賛成多数で可決しました。泉大津市議会でも3月19日の本会議で全会一致で可決しました。
2001年、堺市議会が府内で最も早く「女性差別撤廃条約選択議定書の早期批准を求める意見書」を可決したのに続き、2009年12月に和泉市議会と茨木市議会、2020年に寝屋川市議会が可決しました。
自公維の反対で否決 枚方
枚方市議会では、2020年12月定例議会で日本共産党が提案した「女子差別撤廃条約選択議定書の速やかな批准を求める意見書」が、自民、維新、公明などの反対多数で否決されています。
(大阪民主新報、2021年4月11日号より)