2021年04月26日
清水忠史の国会レポート
大阪でなぜ「まん延防止」できないのか
大阪では連日1千人を超える新型コロナウイルスの新規感染者が発表されています。重症者数が病床数を上回り、医療提供体制崩壊の危機にさらされています。保健所機能も逼迫し、陽性と認定された人がホテル療養もできず、長期にわたり自宅待機を余儀なくされる事態です。このままでは救える命も失われてしまいます。
4月16日、山下よしき党副委員長とともに厚生労働省に対して①社会的PCR検査の拡大、②全国から医療スタッフの大阪府への派遣の2点を要請しました。その上で、なぜ大阪では「まん延」を「防止」できなかったのか、分析する必要があると申し入れました。
確かにイギリス由来の変異株は感染力が従来のウイルスより強いと言われていますが、それだけで東京都を超える感染者数は説明することはできません。緊急事態宣言を解除した時期は適切だったのか、PCR検査数は増えたのかなどについて検証し、感染拡大防止の大事な教訓とすることが不可欠です。
住吉市民病院をつぶし、保健師数を減らすなどしてきた維新政治の責任も重大です。ようやく吉村知事のコロナ対策について批判を加えるメディアも出てきました。不必要な「広域行政一元化条例」の強行など、コロナ対策に集中する姿勢も見えませんでした。まさしく、大阪におけるコロナまん延は維新政治による災害と言えるでしょう。
当面、全国的に厳しい自粛が強いられると思われます。国民生活を守るためにがんばります。(しみず・ただし 日本共産党衆院議員 毎月第4週に掲載)
(大阪民主新報、2021年4月25日号より)