新型コロナ対応の苦労・課題を交流
命と暮らし支える安心の介護へ
共産党吹摂地区がつどい
高齢者や家族の暮らしを支える地域介護を守るために何が必要かを考えようと4月23日、吹田市内で「介護のつどい」(日本共産党吹田・摂津地区委員会主催)が開かれました。新型コロナウイルスの感染「第4波」の中、安全確保のため感染予防策を徹底し、オンラインでも発信されました。
負担増ではなく国の責任で
吹田市内の介護施設で働く男性職員は、「医療と並んで介護現場の感染リスクは極めて高く、スタッフの負担は限界です」と報告しました。4月の介護報酬改定に伴い、利用者が支払う自己負担額が増えると懸念を示し、「利用者に負担を押し付けるのではなく、国の責任で手厚い介護サービスを実施できるようにしてほしい。入居者の日常生活や在宅介護を守っていくために頑張っていきたい」と語りました。
安心して働けるよう対策を
日本共産党の石川たえ府議は、「命と向き合う介護現場で誰もが安心して働き続けられるよう対策強化を求めていく」と語り、介護クラスター対策として通所施設を含めた高齢者施設の全員検査が重要だと指摘。変異株が猛威を振るう第4波の状況を取り上げ、「市中感染を抑えるため、モニタリング検査を1日2万件に引き上げ、感染集積地の面的検査を広げる必要がある」と強調しました。
検査抑制と貧弱な医療体制
同党の清水忠史衆院議員は、日本のPCR検査数は世界145位だと指摘し、医療提供体制を理由にコロナ検査を抑制してきた国の姿勢を厳しく批判。特に大阪で定期・一斉のPCR検査が少ない問題点を取り上げ、「後手後手の対応が感染拡大に歯止めの利かない深刻な事態を招いた」と強調しました。
清水氏は、全国にかつて約850カ所あった保健所が半減し、医師総数はOECD平均から13万人も少ないと指摘。また集中治療室(ICU)はドイツの6分の1にとどまるなど、効率優先で医療や公衆衛生、介護施策を後退させてきた政府の責任は重いとし、「救えるはずの命が奪われることがないよう力を合わせよう。75歳以上の高齢者の窓口負担を2倍にする法案など医療改悪をストップさせよう」と訴えました。
ワクチン予約を巡り不安も
オンラインで介護職場や各家庭を結んで交流し、感染リスクが高まる入浴介助やマスクを着用できない認知症利用者への対応など介護現場の努力が紹介されました。
また、新型コロナワクチンの予約受付を巡る不安や課題も話し合われました。
同党の川添たつま衆院大阪7区国政対策委員長が閉会あいさつし、国民に負担ばかり押し付ける政治を変えるため全力を尽くすと決意を述べました。
(大阪民主新報、2021年5月16日号より)