池田臨時市議会
庁舎私物化・職員へのパワハラ
市長の不信任案否決
公明一転 維新と共に反対
池田市議会は4月27日に臨時議会を開催。サウナの持ち込みをはじめとする市庁舎の私物化や、職員へのパワハラなどを指摘される冨田裕樹市長(維新を離党)の不信任案が提出されましたが、維新の会と公明党が反対し、否決されました。「不信任決議が相当」とする百条委員会の報告書案については、退席した維新を除くすべての会派が賛成し可決しました。百条委員会は冨田市長の市庁舎私物化や職員へのパワハラ、議会などでの虚偽答弁を調査項目にし、「全てにおいて、問題がある」と総括しています。
不信任案の採決で日本共産党の小林吉三市議は賛成討論に立ち、「市長は社会的道徳、人権意識が著しく欠如している」と即時辞職を求めました。
冨田市長は臨時議会前日の26日に記者会見を開き、「辞職する」としながら「コロナ禍で市長選となれば高齢者を危険にさらす」として時期を夏ごろとしました。一方、議会が不信任案を可決するなら議会を解散し、市長選と、より規模の大きい市議選との「ダブル選挙」にすると示唆しました。
維新に謝罪する冨田氏
また冨田市長は「維新の『都』構想における政治運動に傷をつけた。申し訳ない」と「謝罪」しました。
臨時議会では冨田市長の記者会見に関する緊急質問が行われ、質問者は「選挙が高齢者を危険にさらすというが、高齢者施設の巡回投票や郵便投票の拡大など方法はある」「ダブル選挙のほうが危険ではないのか」などと指摘しました。
冨田市長は昨年、「砂漠に水はやらない」としてコロナ禍の市民生活支援を拒否。市内で初めてコロナの死者が出た際は、副市長に虚偽の居場所を伝えて九州旅行を続けていました。
虚偽答弁は地検に告発
臨時議会は冨田市長が百条委員会で虚偽の陳述をしたとして、大阪地検への告発議案を可決。維新は退席しました。
冨田市長は市長用の市役所駐車場無料定期券を自らの後援会長に使わせていたにもかかわらず、証人尋問で「どこに保管しているか分からない」などと述べていました。
マスコミへの情報提供を疑われた市職員が冨田市長の後援会長と副市長に呼び出されたことを、「後に知った」と証言しましたが、副市長は冨田市長の指示によるものだったと証言しました。
(大阪民主新報、2021年5月2日・9日号より)