コロナ対策に集中し命・暮らし守れ
共産党阪南市委・市議団 市長に申し入れ
日本共産党阪南市委員会と党阪南市議団は5月28日、水野謙二阪南市長に、市民と議会・行政との分断を広げる「財政非常事態宣言」の撤回と、コロナから市民の命と暮らしを守ることに集中することを求める申し入れをしました。
「財政非常事態宣言」は撤回を
市民アンケに300人超が回答
阪南市委員会は今年4月下旬から「コロナ禍で、私の願い聞いてよ!!市民アンケート」を実施し、300人以上の市民から回答が寄せられています。
アンケートで、コロナ禍での生活の変化などを尋ねたところ、3割以上の人が生活の激変と生活苦、精神的苦痛を訴え、「年金が少ないのに食料品が高くなり生活できない」、「外出も思うようにならず、生活感もなく、無気力に」などの声が寄せられています。
また、求められる支援やサポートでは、ワクチン接種や医療体制の強化とともに、「各種給付金の継続」「食料生活品支援」などを求める声が多く、深刻な実態が浮き彫りになっています。
議論不十分なのに「宣言」を
こうした下で地方自治体の役割がいっそう重要となる中、阪南市は、行政や議会で十分な審議を尽くさないまま、「財政非常事態宣言」を「広報はんなん」で発表しました。市民アンケートでも「市民にこのような宣言を出す前に、市として財政をよくするための方策を示して、市民に問うてほしい」などの声が寄せられるなど、困惑と不審・批判が広がっています。
前市政の異常な財政運営が
申し入れでは、現在の財政状況を招いた原因について、9年前の当時の福山市政の「パチンコ店の跡地」や「ヤマダ電機の跡地」の買収など「異常な財政運営」が続いたことが原因だと指摘。その責任を明確にして、市の自治基本条例に基づく「改革」の方向を示すことなどを強く求めました。
また、「コロナワクチンの予約がなかなか取れない」という80歳の女性の切実な声も紹介し、改善を求めました。
水野市長は「宣言の白紙撤回」は認めませんでしたが、今後、自治基本条例を尊重し具体的な改革案を示していくことやワクチンの予約の電話回線を増やすなど、市民が安心できる対策をとることを約束しました。
(大阪民主新報、2021年6月6日号より)