2015年04月26日
41、命軽視の政治変えよう
コータローの国会レポート41
4月9日の予算委員会で、昨年千葉県銚子市の県営住宅で起こった母子心中未遂事件を取り上げました。9カ月の家賃滞納の後、強制退去の執行日に、母親が中学生の娘を絞殺したという痛ましい事件です。「家がなくなると生きていけない」と無理心中を図ったものでした。
公営住宅で家賃が払えないのは相当のことです。そしてここを追い出されようとする母は、絶望の淵にいたのではないでしょうか。住居の確保とは命の確保であることを思い知らされます。
母親は2013年3月に入居許可が取り消された直後の4月にも、2カ月分の滞納家賃を支払っていました。娘の中学入学で物入りだったろうに、児童扶養手当を充てたのでしょう。住み続けたいという強い意思があったのです。しかしその3カ月後、県は明け渡し訴訟を提訴しました。
縦割り行政の不作為が起こした可能性が高い事件です。家賃減免申請を促しもせず、生活保護申請にも至らせなかった行政の責任が問われます。質問していても辛くなりました。隣の自民党議員からもため息が何度も聞こえてきました。
11万円の家賃滞納がこのような事態を招く社会とは何なのか。そしてもし、母親が共産党や生健会と出会っていたら。
共産党は地域の駆け込み寺です。議員や候補者であれば日々の生活相談で「あなたのおかけで命が助かった」と言われたことがあるはずです。命を軽視する政治を変えるためにも共産党議員を1人でも多く。
(辰巳孝太郎 日本共産党参院議員 隔週で掲載)
(大阪民主新報、2015年4月26日付より)