おおさかナウ

2021年07月31日

日本共産党
「五輪より命」 中止求め続ける
オンライン演説会 総選挙勝利へ近畿比例4議席に

 東京都で新型コロナウイルスの感染が過去最悪のテンポで増え続け、大阪・関西でも感染が拡大する中、中止・延期を求める国民世論を無視して7月23日、東京オリンピック大会の開幕が強行されました。日本共産党の志位和夫委員長は同22日、声明「『五輪より命が大切』の立場にたち、中止の決断を求め続ける」を発表。大阪では7月までに同党の演説会がオンラインなどで17小選挙区で開かれ、党幹部らが、命より五輪を優先する政治を転換するため、今秋に迫る総選挙での躍進、近畿比例で現有2議席から4議席への倍増をと訴えています。

心ある人と力合わせ――山下副委員長

 山下芳生党副委員長・参院議員は7月24日の大阪8区オンライン演説会と、翌25日に摂津市内で感染対策を講じながら開かれた演説会(ライブ配信も実施)で訴えました。

共産党が伸びてこそ政治変わる

山下副委員長を迎えて開かれた演説会=7月25日、摂津市内

 山下氏は、7月の東京都議選で「五輪より命が大切」と訴えた日本共産党が議席を伸ばし、自公は過半数を得られなかったと述べ、ここに都民の大きな怒りが示されたと指摘。「命よりも五輪を優先し、コロナ禍の中で自己責任を押し付け、政治のカネの問題を一切説明せず、国民の声に耳を傾けない菅政権を終わらせ、政治のあり方を変えるには、総選挙で日本共産党が伸びなければならない」と力説しました。
 その理由として①何よりも命を大切にする党②極端な大企業中心、米国言いなりという自民党政治の2つの歪みを正す党③共同の力で政治を動かし、変える党――の3つの理由を詳しく訴え。比例近畿ブロックで現有2議席から4議席への倍増を必ず勝ち取ろうと呼び掛けました。
 この中で山下氏は、国民に自粛を求めながら、世界中から人々が集まる五輪をやることは間違ったメッセージになり、大会の感染対策の破綻、世界の感染状況などあらゆる面から今夏の五輪開催の誤りは明らかだとし、「開催されたからといって容認できない。『今からでも中止の決断を』の旗を掲げて、心ある人々と力を合わせる」と表明しました。

「命を大切に」を立党の精神とし

訴える山下氏=7月25日、摂津市内

 五輪中止を求める緊急ネット署名を呼び掛けた元駐仏大使の飯村豊氏が「しんぶん赤旗」日刊紙(7月22日付)に登場し、「中止することは世界に対する責任」「たとえ開催が強行されても、最後の最後まで中止を訴えます」と発言していることを紹介。山下氏は、「命を大切にすることは、私たちの立党の精神」と強調し、侵略戦争に一貫して反対し、大規模災害では全国の党組織が救援・復興に動く。今、コロナを抑えるためにワクチンの迅速接種と大規模検査、十分な補償の実施を提案し、政治を動かしてきたことを示しました。

政権交代の扉を開く――田村副委員長

市民が主人公の総選挙にしよう

オンライン演説会で訴える田村副委員長(ユーチューブより)

 田村智子党副委員長・参院議員は7月23日の大阪11区オンライン演説会で、「命を軽視する政府が、五輪が開催されたからといって免罪されていいのか」と問い掛け、党として中止を求め続けると表明しました。
 東京五輪開催に対し、都民は不安があるのに口にできない状況があった中で、都議選で日本共産党がタブーを恐れず、「五輪より命」と訴え抜いたことで、学校からの観戦が中止になり、無観客となるなど見直しを勝ち取ったと指摘。「皆さんの怒りや思い、不安を語り、共有し、一人一人が意思表示し、総選挙を市民が主人公の選挙にしていこう」と語りました。
 田村氏は、「菅政権はもうごめん」との声が広がる中、「日本共産党を伸ばして政権交代を実現させよう」と訴えることが大切だと強調。定数28の近畿ブロックで自民・公明・維新で18議席を占める一方、日本共産党は現有2議席だとし、「これでいいはずがない。4議席へ倍増させよう」と力を込めました。

共産党の躍進へ「語り部」を広げ

 「共産党を増やして」と対話する「語り部」を広げることがいま求められていると田村氏。「いまなぜ共産党を増やすことが必要か」として、コロナ禍の中で科学と事実に基づき、国民の納得と合意を築く立場でまともな感染症対策を粘り強く提言し、実現へ努力してきたことや、困っていることを一人で抱えず、相談を呼び掛けたことなどを詳しく語りました。
 田村氏は、日本共産党も加わる新しい政権が現実問題として受け止められる時代に入っている中、国会でその妨害の急先鋒になっているのが維新だと指摘。「全体主義」などとの共産党攻撃に歴史と事実で反論し、「民主主義と平和を貫いて歴史を前に進めるか、いま分岐点にある。政権交代の扉を開くのは私たち一人一人。共産党に入ることで、つながりに共産党のことを広げてほしい。共に勝利を勝ち取ろう」と呼び掛けました。

(大阪民主新報、2021年8月1日号より)

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