2021年09月04日
山下よしきの徒然エッセイ
命をまもりぬく政権を
「これ以上菅政権が続いたら命もくらしも守れない」
国民のなかで怨嗟の声が渦巻いています。菅首相の地元、横浜市長選挙(8月22日)で、首相側近の自民・小此木八郎・前国家公安委員長が、市民と野党の共同候補である山中竹春氏に大差で敗れたことはその象徴です。
横浜ショックを受け、自民党内では「菅首相では選挙の顔にならない」との声が噴出しているといいます。ため息が出ます。いまそこでしょうか。
大敗の原因が、カジノ誘致など横浜市政の問題とともに、菅政権のコロナ対応への批判にあることはあきらかです。感染爆発と医療崩壊が起こり、自宅で医療が受けられないまま亡くなる方が連日報じられています。
にもかかわらず、政権中枢は「感染拡大の波が繰り返されることはやむを得ない」「いまの状況はデルタ株が広がったため」という認識で、自らの失政に対する自覚も反省も一片もありません。だから「原則自宅療養」などという命にまで自己責任論を押し付けるとんでもない方針がさらっと出てくるのです。
そこが批判されているのに、真剣に受け止め改めるのでなく、「選挙の顔」のことしか考えない。こんな政党にもはや政権を担当する資格はありません。
野党が本気で共闘し、菅政権を倒し、新しい政権――国民の命を守り抜く覚悟を持った政権をつくることを、情勢が切実に求めています。大きな違いは横に置き、太い柱と緊急の一致点で共闘を。どうか世論の後押しを。(やました・よしき 日本共産党参院議員 毎月第1週に掲載)
(大阪民主新報、2021年9月5日号より)