総選挙19日公示
自公政権か野党連合政権か――構図は鮮明
近畿比例4議席、一本化候補勝利へ全力
選挙協力で確認――共産党・立憲・社民
自公政権を続けるのか、政権交代で野党連合政権を実現するのか――日本の命運がかかった総選挙が19日、告示されます。日本共産党大阪府委員会(柳利昭委員長)は13日、立憲民主党と社民党との確認に基づいて、声明「総選挙での『選挙協力・候補者一本化』と日本共産党の政治姿勢・方針について」を発表し、政権交代実現と近畿比例での躍進へ総力を挙げています。
日本共産党府委員会が声明
総選挙史上、初めてのこと
日本共産党府委員会は、立憲民主党、社民党とそれぞれ協議し、大阪5区・17区で立憲民主党は候補者を出さず日本共産党候補に一本化し、2区・6区・8区・10区・11区・16区では日本共産党が候補者を出さず立憲民主党候補に一本化すること、社民党とは9区と17区で相互推薦を行うことを確認しました。
13日、大阪市天王寺区内で記者会見した柳府委員長は「大阪で19ある小選挙区のうち、一本化した選挙区はほぼ半数に広がり、日本共産党候補に一本化した選挙区も生まれたことは、大阪の総選挙史上、初めてのこと」と語りました。
6年間の積み重ねを背景に
これは中央段階での「市民連合」と4野党の「共通政策」合意、日本共産党の志位和夫委員長と立憲民主党の枝野幸男代表との間での「政権協力」合意に基づくものだと指摘。同時に安保法制(戦争法)反対のたたかい以来、大阪での「市民と野党の共闘」の流れ、政党間の協議や市民団体との「共同宣伝」などの積み重ねが背景にあり、昨年は平松邦夫元大阪市長らが呼び掛けた「政策フォーラム」で3回にわたり、大阪での野党勢ぞろいの討論会を行ってきたと述べました。
柳氏は、前回17年の総選挙では、「民進党解党」という激変の中、「野党共闘」を守るために日本共産党は大阪の6つの小選挙区で候補者を一方的に降ろし、立憲民主党、社民党、無所属候補を支援したと指摘。19年4月の衆院大阪12区補選では宮本たけし衆院議員が自らバッジを外して無所属で立候補し、各野党国会議員が50人以上支援に駆け付けたことが、今につながっているとしました。
広がった野党の「共通政策」
「共通政策」の内容も、前回は「安保法制廃止」「立憲主義回復」「(維新と野合した)希望に行かない」ことなどを一致点として推す対応を取ったと説明。今回の「市民連合」との「共通政策合意」は、内政・外交全般での20項目の一致点へと広がっていると述べました。
立憲民主党との「政権協力」合意では、選挙協力について「両党で候補者を一本化した選挙区については、双方の立場や事情の違いを互いに理解・尊重しながら、小選挙区での勝利をめざす」と述べていることを紹介。「この精神を貫き、大阪の小選挙区それぞれに応じて進めていく」と話しました。
大阪の自公維の矛盾と亀裂
柳氏は、総選挙の最大の焦点、対決構図は大阪でも「自公政権か、野党連合政権か」にあると強調。大阪の維新は「野党共闘」の「蚊帳の外」から攻撃し、自公政権の補完勢力ぶりがあらわになり、大阪の「自公協力」には、大阪市廃止・分割の賛否を問う住民投票での維新と公明党との「野合」への批判の下で大きな矛盾と亀裂が生まれていると述べました。
その上で、日本共産党が総選挙政策で掲げる「4つのチェンジ」を訴え、「政権交代でこそ命と暮らしを守る政治への抜本的転換ができることを示し、『比例を軸』に近畿ブロックでの4議席への躍進を目指す。この流れの中で、小選挙区で一本化した候補者すべての勝利へ全力を挙げる」と決意を語りました。
日本共産党公認の小選挙区候補
【1区】竹内よしのり(共新)
大阪市中央区、西区、港区、天王寺区、浪速区、東成区
【3区】わたなべ結(共新)
大阪市大正区、住之江区、住吉区、西成区
【4区】清水ただし(共前)
大阪市北区、都島区、福島区、城東区
比例重複候補
【5区】宮本たけし(共元)
大阪市此花区、西淀川区、淀川区、東淀川区 比例重複候補
【14区】小松ひさし(共新)
八尾市、柏原市、羽曳野市、藤井寺市
【15区】ため仁史(共新)
堺市美原区、富田林市、河内長野市、松原市、大阪狭山市、太子町、河南町、千早赤阪村
【18区】もちづき亮佑(共新)
岸和田市、泉大津市、和泉市、高石市、忠岡町
【19区】北村みき(共新)
貝塚市、泉佐野市、泉南市、阪南市、熊取町、田尻町、岬町
共産・立憲・社民で一本化した小選挙区候補
【2区】尾辻かな子(立前)
大阪市生野区、阿倍野区、東住吉区、平野区
【6区】村上史好(立前)
大阪市旭区、鶴見区、守口市、門真市
【9区】大椿ゆう子(社新)
池田市、茨木市、箕面市、能勢町、豊能町
(大阪民主新報、2021年10月17日号より)