おおさかナウ

2021年10月16日

共産党「新経済提言」で懇談
宮本・辰巳氏らが経済団体と

 

 日本共産党の宮本たけし衆院近畿比例(大阪5区重複候補)と辰巳孝太郎前参院議員(党府副委員長)らは大阪の経済団体や業者団体などを訪ね、同党が9月に発表した「新経済提言」やジェンダー平等、気候危機を打開する政策などを紹介し、懇談しています。

経済団体と懇談する(左から)辰巳、山中の各氏=11日、大阪市中央区内

 宮本候補と辰巳氏は7日、大阪市淀川区で経営者と懇談しました。
 新経済提言は、消費税率の5%への引き下げとインボイス制度導入の中止、応能負担の税制改革で、中小企業以外の法人税率を28%へ引き上げるなどの内容。財源は新型コロナ対応などの緊急措置は国債発行で対応し、社会保障拡充などの恒久的施策には法人税率の見直しや防衛費削減などを充てます。
 コンビニ3店舗を経営するFCオーナーとの懇談で、辰巳氏は「加盟店の営業と権利を守り、コンビニ業界の健全な発展をはかるため尽力したい」と発言。オーナーの男性は「今の自公政治はあまりに問題が多すぎる。弱い立場の人を守ろうと頑張る共産党に共感する」と述べる一方、最低賃金を1500円に引き上げる野党各党の公約に「経営的に厳しい」と懸念を示しました。
 コロナ禍で売り上げ減少が続く中、FC本部に支払うロイヤリティー負担は重く、「経営努力だけでは人件費が払えなくなる」。これに宮本氏は、税の公正・公平の観点から大企業に対し、社会的責任にふさわしい応分の負担を求める立場を説明。中小企業に対してはしかるべき支援措置を取るべきだと述べました。
 懇談では人材確保の課題も話題に上り、留学ビザが失効した学生アルバイトが働けなくなる問題や、在留資格の制限で外国人を正社員として雇用できない問題点などについて意見交換しました。
 懇談には共産党淀川東淀川地区委員会の宮島正委員長が同席しました。

経営者と懇談する(左から)宮本、辰巳の各氏=7日、大阪市淀川区内

 辰巳氏と山中智子大阪市議団長らは府内の経済団体と懇談。「新経済提言」、ジェンダー平等社会実現、気候危機問題などで意見交換しました。
 8日には大阪市北区の関西経済同友会を訪れ、11日には同中央区の府中小企業団体中央会と大阪商業振興センター、大阪商工会議所と懇談。「国民の懐を温めなければ、国全体が貧しくなっていく」など多くの問題意識を共有しました。
 同友会との懇談では、新自由主義を批判していた同友会終身幹事の故・品川正治さんにも話題が及びました。
 中央会は会員組合を対象に今夏行った、新型コロナ感染症に関する中小企業の実態調査を紹介しました。調査では72%が事業活動や業績にマイナスの影響が出ていると回答しています。
 同会は「経済が成長軌道に乗るまで消費税を5%に減税し、消費需要を喚起すること」などを求める「中小企業施策の充実強化に向けた要望」を9月に府に提出しており、同様の要望書を共産党側にも渡しました。
 団体側は最低賃金引き上げに理解を示しつつも、中小企業経営への悪影響を心配する声が出されました。辰巳、山中両氏は、最賃引き上げに際しては中小企業支援が欠かせないと強調。税の実質負担率が大企業は中小企業に比べて低いことを示し、不公平税制を正す必要性を語りました。

(大阪民主新報、2021年10月17日号より)

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