おおさかナウ

2021年11月20日

共闘で新しい政治開く
新たな国会活動に勇躍
日本共産党 宮本岳志衆院議員に聞く

 10月31日投開票の総選挙で、比例代表近畿ブロックと大阪5区の重複候補としてたたかい、比例で当選した日本共産党の宮本岳志衆院議員に、これからの抱負などを聞きました。

――衆院議員として5期目の活動が始まりました。
宮本 総選挙で支持していただいた大阪、近畿の有権者の皆さん、奮闘いただいた支持者、後援会員や党員の皆さんに、あらためて感謝したいと思います。
 日本共産党は改選前の12議席から10議席に後退し、近畿ブロックで清水忠史さんの議席を勝ち取れなかったことは大変残念な結果で、比例候補としてたたかった私自身も、責任を痛感しています。

歴史は無駄に流れていない

宮本岳志衆院議員

 同時に、今回の結果を大きな流れの中でとらえたいと思います。特別国会が開会した10日の国会議員団総会であいさつした志位和夫委員長は、4年前の前回総選挙から、政党間の力関係がどう変化したかを冷静に検証することが大切だと述べました。
 自公の「与党勢力」は4年前に比べて比例で150万票増やしましたが、議席では310から291へと19の減。「与党の補完勢力」は、4年前の「希望の党」と維新の合計と、今回の維新で比べると比例で501万票を減らし、議席も61から41へと20の減です。そして「共闘勢力」は4年前の共産、立民、社民の合計と、今回の共産、立民、れいわ、社民の合計で比較すると、比例で246万票増やし、議席は68から110へ42増やしています。
 志位委員長は、ここにはこの4年間、市民と野党の共闘がさまざまな困難や逆流を乗り越えながら、国会内外で共闘の努力を積み重ねてきたことの確かな成果が示されており、「歴史は決して無駄に流れていない」と強調。そこに大局的な確信を持とうと呼び掛けました。
 私は2年半前の衆院大阪12区補選で、共闘を前に進めるため自らバッジを外し、退路を断って無所属で立候補しました。今回、共闘の努力によって「共通政策」「政権合意」「選挙協力」の3つがそろい、私も大阪5区で共産と立民で一本化した候補者としてたたかっただけに、志位委員長の言葉を重く受け止めました。
 国会で、今回の選挙や12区補選で支援いただいた野党議員の皆さんにあいさつに回ると、「野党共闘しかない」との声が異口同音に出ます。自公政権の継続を許したのは残念ですが、共闘以外に新しい政治を開く道はないと確信し、新たな国会活動に勇躍取り組んでいます。
 私は総務委員会と文部科学委員会の2つの常任委員会を受け持ちます。総務委員会の所管は地方行政、地方自治全般。地方議員の皆さんと力を合わせて取り組める仕事が広がります。文部科学委員会は教育、学問、文化、芸術、スポーツと、幅広く仕事ができます。

立党の精神を発揮して活動

――宮本さんを大阪5区候補にと発表されたのは昨年2月。コロナ禍の中での活動でした。
宮本 私は前回まで比例単独候補でしたが、今回初めて大阪5区で比例重複候補となり、党と後援会の皆さんと知恵を出し合いながら、小選挙区でも風穴を開けたいと頑張ってきました。新型コロナで感染への不安が広がり、暮らしや営業の困難が襲い掛かる中、国民の苦難軽減という日本共産党の立党の精神を今こそ発揮しようと思いました。
 昨年7月には「ポストコロナに子どもと学生に希望を届ける宮本プラン」を発表しました。私は2009年に衆議院に送っていただいて以来、文部科学委員会で活動してきましたが、コロナが子どもたちや学生に深刻な影響を及ぼす中、20人程度の少人数学級の実現、高等教育の無償化を目指して大学の学費を半額に引き下げることが柱です。その後、学生たちも入学金制度の廃止を求めて声を上げました。これらの実現へ引き続き奮闘します。

うその政治の根本的解決へ

――国会で森友問題を初めて取り上げた宮本さん。選挙中は、公文書改ざんを強要され自死した元近畿財務局職員の赤木俊夫さんが残した「赤木ファイル」を掲げて訴えていました。
宮本 私が国会に戻ったことを歓迎する声で最も多いのは「森友追及を必ずやってほしい」「百人力だ」というものです。その期待にしっかり応える決意です。
 森友問題で与党は「いつまでやっているのか」と言いますが、「赤木ファイル」が出てきたのはことしの6月。それまでは存在すら認めていなかったわけで、「いつまで隠していたのか」と言わなければなりません。自公政権の下で繰り返されてきた隠ぺい、改ざん、うそ、ごまかしの政治を根本的に解決するには政権交代しかないと訴えてきましたが、依然としてその道しかありません。

――来年夏には参院選がたたかわれます。
宮本 総選挙での教訓を生かしながら、「比例は共産党」の流れを大きくし、大阪選挙区では、たつみコータローさんの議席を必ず取り戻しましょう。たつみさんは森友追及に絶対欠かせない政治家であり、この間も党府委員会のコロナ対策本部長として最前線で奮闘しています。日本共産党の躍進と、たつみさんの勝利へ、私も全力で頑張ります。

(大阪民主新報、2021年11月21日号より)

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