子どもの学びと育ち保障を
自殺者急増 内海府議が要求
府議会教育常任委
日本共産党の内海公仁府議は17日の府議会教育常任委員会で、コロナ禍の2020年度に児童生徒の自殺が全国で513人となり、前年度から126人増えていることを示し、「子どもたちに寄り添い、SOSを受け止めることができる教育集団を1人でも多く配置するために大切な財源を使うべきだ」と主張。学びと育ちを保障し命を守ることにもつながる少人数学級を府独自に拡充することを強く要求しました。
養護教員を19校で削減
今年度は9月までに府立高校128校、支援学校30校で、延べ1563日の休校措置が取られました。1校で13回、36日間休校した学校もあります。
府は府立高校19校で今春、複数いた養護教員を1人に減らしました。「法に基づいて配置している」とする府に対し、内海氏は「コロナ禍で子どもの健康と命に直結する問題だ。府独自に加配してでも複数配置すべきだ」と主張しました。
府内の小・中学校で10人以上の定数内教員が未配置のまま今年度はスタートしています。内海氏は「配置すべき正規教員が小学校で830人、中学校で1052人も配置されていない。講師で穴埋めしているが、産休や育休などの代替講師が集まらない」と問題提起しました。
「教育の穴」正当化せず
府は「講師不足は全国的問題」「児童・生徒数は減少傾向にあり、一定数の講師配置は必要」と強弁。内海氏は「将来の子ども減少を口実に、現在の子どもたちの『教育に穴の空いた状態』を正当化している」と強く批判しました。また「大阪で特に講師が集まらず、他府県へ出て行ってしまっている現状を真剣に考えるべきだ」と述べました。
府独自テストは中止を
今年度から小学校5・6年生で府独自テスト「すくすくウォッチ」が始まりました。内海氏は「コロナ禍で子どもの負担は相当なものだ」と指摘。「3億円に上る費用をかけ、教育現場に介入するテストは止めるべきだ」と主張しました。
府負担3億にとどまる
子どもと教育に関わるコロナ対策費は20年度、約47億円。国庫支出金が約44億円で、府負担は約3億円にとどまります。内海氏は「第5波は若い世代に感染が広がった。これまでの取り組みは不十分で、独自施策を大いにやるべきだ」と指摘しました。
(大阪民主新報、2021年11月28日号より)