おおさかナウ

2021年11月27日

20年度一般会計決算を認定
日本共産党・井上議員が反対討論
大阪市議会

 大阪市議会は19日の本会議で、2020年度一般会計決算報告を、日本共産党以外の各会派の賛成多数で認定しました。反対討論で日本共産党の井上浩議員は、決算には万博を利用した統合型リゾート(IR)誘致はじめ不要不急の大型開発に前のめりになる一方、コロナ危機に立ち向かう基礎自治体としての真剣さに著しく欠ける姿だと主張しました。

大開発に前のめり・コロナ対策不十分

反対討論に立つ井上議員=19日、大阪市議会本会議場

 井上氏は、大阪湾の埋め立て地・夢洲(ゆめしま)での万博開催は検討すべき課題が山積していると指摘。夢洲の土壌は軟弱で災害に弱く、PCBやダイオキシンなど毒性物質を含むしゅんせつ土砂が埋め立てられており、自然環境にも人体にも有害な影響を与えかねないとしました。
 さらに万博会場の建設費用は当初計画の1・5倍、1850億円に増え、さらに膨れ上がる可能性があると指摘。万博に向けた「インフラ整備計画」は、淀川左岸線2期工事の前倒しなど大型開発が目白押しで、かつての湾岸開発計画と同様の失敗を繰り返さない保証は全くないと批判しました。
 20年度決算のコロナ対策関連経費に占める市の支出はわずか4%に過ぎず、市独自の制度設計や施策展開は、もろくて弱いと強調。苦境にあえぐ市民に寄り添い、市民の命と暮らし、営業を守るためにこそ、政令市・大阪市の力を発揮すべきだと力説しました。

(大阪民主新報、2021年11月28日号より)

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