おおさかナウ

2022年02月12日

大門みきしの「熱い心で政治を変える」

 

ともだち

 私の孫のねおくんは小学2年生の男の子です。重度の難聴で、ろう学校に通っています。明るく元気でボウリングが大好きです。手話が早くてなかなか付いていけないのですが、今のところスキンシップで通じ合っています。
 先日、久々に休みをもらい、ろう学校までねおくんを迎えに行きました。すると通学路をねおくんと同じくらいの男の子が、重そうなランドセルを背負い、しくしく泣きながら一人で歩いてきます。先生に叱られたのか、友だちとけんかしたのか。それとも他の小学校の子にいじめられたのか。近づいて手話で「どうしたの?(立てた人差し指を左右に振る)」と聞くと、小走りに逃げて行きました。怪しいおじさんと思われたらしい。
 谷川俊太郎さんの絵本『ともだち』を思い出しました。「ともだちって、かぜがうつっても、へいきだって、いってくれるひと。いっしょに、かえりたくなるひと。みんなが、いっちゃったあとも、まっててくれるひと」
 以前、ろう学校の女の先生が、安倍政権の新自由主義教育改革によって、特別支援教育にも自助、競争の流れが強くなったとおっしゃっていました。それが学校生活に余裕を失わせ、障害のある子どもたちにまで分断をうんでいなければいいが。どの子も大事に育ててほしい。
 そんなことを考えていると、「G、Gー!」と、ねおくんが私を見つけて走ってきました。やはりランドセルが重たそう。この子に幸あれと願いながら、しっかり抱きとめました。(だいもん・みきし 参院議員【同比例候補・近畿地域】 毎月第2週に掲載)

(大阪民主新報、2022年2月13日号より)

月別アーカイブ