ロシアのウクライナ侵略
戦争を止める最大の力は世論による包囲
非軍事の人道支援こそ日本が取るべき道
ネット番組「国会ほんまの話」を配信
たつみコータロー前参院議員(参院大阪選挙区候補)が焦点の政治課題を深掘りするインターネット番組「国会ほんまの話」が12日、同党の山添拓参院議員を迎えて「ユーチューブ」でライブ配信されました。渡部結党大阪府副委員長が司会・進行役を務めました。
たつみ、山添議員がトーク
山添氏は2016年の参院選で東京選挙区から初当選。党国会議員団の若手ホープとして参院予算委員会理事など重責を担い、7月の参院選では、たつみ氏と共に勝利を目指します。
この日の番組ではウクライナ情勢を中心に、「即時停戦を願う世界の声はプーチン政権に届くのか」「西側諸国の経済制裁の効果はあるのか」など視聴者からの質問を交えて、日本共産党の国会論戦と政府対応の問題点などについて語り合いました。
国民が真実を知ることを恐れる
「市民として何ができるのか?」との声に山添氏は、シベリア地方の積雪に『戦争反対』とのメッセージとハートマークを書いた住民が警察に拘束されたことに触れ、ロシア国民による反戦行動と情報統制を強めるロシア当局の動きを紹介。「プーチン政権が最も恐れているのは、真実が市民に伝わることと国際社会の世論」だと語りました。
たつみ氏も、大阪各地で広がる反戦デモの動きを示し、「世論による包囲が戦争を止める最大の力になる」と強調しました。
山添氏は、金融・産業・貿易など各分野での経済制裁の効果は高いと述べたのに続けて、自衛隊保有の防衛装備品である防弾チョッキをウクライナに提供する政府対応は「武器輸出に当たる」と、反対した理由を説明。たつみ氏も、安倍政権下の2014年に「武器輸出三原則」を「防衛装備移転三原則」に転換した問題に触れ、「場当たり的に原則を緩める対応は許されない」と語りました。
山添氏は、医薬品や食品など生活物資の支援で避難を余儀なくされた市民を支えられるとし、「日本にしかできない形で、もっと支援できることがあるはず。非軍事の人道支援こそ日本政府が取るべき道だ」と語りました。
理性・常識を疑う「核共有」議論
日本維新の会や安倍晋三元首相らが、米国の核兵器を同盟国で共用運用する「核共有」の議論を主張している問題について、山添氏は、「衆参両院本会議で決議された国是の『非核三原則』に反する」と指摘。三原則の「持ち込ませず」だけでなく、「持たず」の規定にも反し、核不拡散条約(NPT)が定める非保有国の義務規定にも違反するとの見解を紹介しました。
たつみ氏は、「最も非人道的で『悪魔の兵器』とされる核兵器を日本が認めることは、議論さえ許されない」と強調。昨年1月発効した核兵器禁止条約にも触れ、「国際社会は、核兵器を持たないことでより安全に近づくと歩みを進めてきた。維新の主張は、理性と常識、判断力を疑うもの。歴史の逆行は許されない」と語りました。
山添氏は、「議論まで否定するのか」との論調に、「維新の主張は保有を検討すべきだとの危険な内容。『核抑止力』論の行きつく先は、すべての国が核兵器を保有した方が安全だという議論につながる」と語りました。
入党の原点は共に平和への願い
山添、たつみ両氏は、平和の願いが「入党の原点」になったとそれぞれの経験を紹介。大学時代にイラク戦争反戦デモなどに参加した山添氏は、「世界に広がる反戦の声と力を合わせて、平和を実現するため全力を尽くしたい」と表明しました。
たつみ氏は、コソボの高校生を日本に招いた平和プロジェクトや、9・11同時多発テロと報復戦争などの反対運動に参加した経験を述べ、「2度と戦争をしないと誓った日本国憲法9条、命と暮らしを守る政治をつくるため、多くの人と力を合わせていきたい」と述べ、7月の参院選勝利へエールを交換しました。
(大阪民主新報、2022年3月20日号より)