おおさかナウ

2022年04月16日

配送業者が人員確保できず
半数の小学校で給食中止

 東大阪市の市立小学校で12日から始まるはずだった給食が、約半数の小学校で当面中止されることが分かりました。保護者や学校現場から強い不安と怒りの声が上がっています。
 同市では、昨年まで給食センター・共同調理場から学校に給食を配送していた業者が贈収賄で入札参加停止処分を受けたため、昨年12月に入札を行い、別の配送業者を決定。今年4月から5年間、給食の配送業務を行うことになっていました。
 ところが4月1日になっても配送車両や人員が確保されていないことが判明し、6日付でこの配送業者との契約を解除しました。これにより、市内51の小学校うち、市の給食センター・共同調理場から給食の配送を受けている26の小学校で給食が提供できなくなり、市教委は保護者への説明で、12日から15日の4日間は弁当持参を依頼。18日以降は牛乳、主食(パンまたはご飯)などのみの提供で、給食再開は未定だと通知しました。
 26の小学校では、ほぼ1学期を通して給食が実施されないことも予想されています。

一日も早い実施、当面の善後策を
共産党市議団が要望

 この事態を受け、日本共産党東大阪市議団は8日、市長、教育長宛に緊急要望書を提出=写真。1日も早く給食を実施できるようにするとともに、詳細な経過と事業者選定の仕方も含め問題点を明らかにし、二度と起きない対策を講じること、給食が提供できない下で、当面の善後策を講じることを求めました。
 要望書では、あらゆる手段を講じて給食の提供を中止せざるを得ない学校を少なくするよう要求。当面の対策として、昼食を用意できない児童に対し、弁当やおかず等の受注手配を行うことや、生活保護や就学援助を利用している世帯には、何らかの経済的支援策を講じることなどを要請しました。

自校方式基本に抜本的見直しも

 その上で、リスク分散のためにも、学校給食の抜本的見直しを行い、自校調理方式を基本にした新たな体制を整備することを求めています。

(大阪民主新報、2022年4月17日号より)

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