2022年04月23日
コータローの東奔西走
メディアが発信する維新の幻想
MBSが元日のトークバラエティ番組に橋下徹氏、吉村洋文知事、松井一郎大阪市長の3人を出演させたことに対して社内調査を行い、政治的公平性の不備を認めました。
しかし、なぜ今調査なのでしょうか。関西メディアの維新べったりぶりは、今に始まったものではなく、出演するお笑い芸人などが番組内で維新政治家と馴れ合い続けることも珍しくありません。維新の勢力拡大に手を貸してきたのがメディアなのです。しかし、そのメディア自身が発信してきた維新の「幻想」と、維新の現実の姿に大きな乖離が生じ、メディア自身が軌道修正に追い込まれたのが、今回の調査なのではないでしょうか。
「大阪のコロナ死者はなぜこんなにも多いのでしょうか。」この間のつどいで必ず出される質問です。確かに大阪のコロナ死者は突出しています。それはメディアが吉村知事を毎日のように出演させ、「吉村さん、よう頑張ってはる」という幻想を植え付けたものとは正反対の現実です。
ついに新聞メディアを中心に、大阪のコロナ死者の原因について報道し始め、高齢者施設におけるPCR検査の中断や病床削減、保健所体制の脆弱さについて触れています。大阪のコロナ死の多さは維新政治における人災であることは誰の目にも明らかです。カジノよりもコロナ対策だろ、という府民のもっともな怒りの声を前に、メディアの維新への向き合い方が厳しく問われたということです。公正な報道を引き続き求めていきます。
(たつみコータロー・日本共産党前参院議員、参院大阪選挙区候補)毎月第4週掲載
(大阪民主新報、2022年4月24日号より)