やさしく強い経済で気候危機打開を
たつみ国政ミーティング第5弾
たつみコータロー国政ミーティング第5弾「気候危機打開はやさしく強い経済で」が4月24日、大阪市中央区内で開かれました。オンライン含めて約260人が参加しました。
「地域ですすむ再エネ・省エネ普及の取り組みと課題」と題して講演した気候ネットワーク上席研究員の豊田陽介さんは、温暖化対策が「生活の質を高める」と考える人が世界平均で66%に上る一方、日本ではわずか17%にとどまるとの調査結果を示し、「温暖化対策は決して生活の質を脅かすことではなく、地域経済と産業を元気にするもの」だと強調しました。
豊田氏は、世界の平均気温の上昇を産業革命以前の水準から1・5度以内に抑えるため、科学的知見に基づき温室効果ガスを2030年60%削減、50年ゼロを目指す気候ネットの提案を解説し、▽高エネルギー効率機器の普及▽健康維持にも役立つ住宅の断熱性向上▽自動車のEV(電気自動車)化――など各地で進むユニークな取り組みを紹介しました。「一人一人ができることに取り組みながら、社会を変えるための行動とメッセージを広げてほしい」と呼び掛けました。
たつみコータロー前参院議員・大阪選挙区候補は、2030年までに省エネと最エネ普及の組み合わせでCO2排出を最大6割削減し、2050年に排出ゼロを目指す「日本共産党2030戦略」を紹介。石炭火力発電所の新増設や原発依存など、日本政府が進めるエネルギー政策の問題点を述べるとともに、省エネと再エネ推進によってGDPを205兆円押し上げ、245万人の年間雇用を生むと指摘し、「脱炭素実現、気候危機打開へ政治を変えよう」と呼び掛けました。
大門みきし参院議員・比例候補がビデオメッセージを寄せ、賃金引き上げや社会保障拡充、応能負担税制への転換、ジェンダー平等など新自由主義を転換して、やさしく強い経済と社会を実現したいと語りました。
参加者から「電力企業がCO2排出ゼロと描く原発をどう見るか」「欧州欧諸国と比べ、日本で温暖化対策のイメージがネガティブなのはなぜか」「電力需給バランスを取る上で蓄電技術などの到達点は」などの質問が出され、活発に意見交換しました。ロシア軍によるウクライナ侵略など緊迫する情勢を巡り、天然ガス価格高騰など世界のエネルギー事情や、環境破壊を引き起こすメガソーラー開発の問題点などについて交流しました。
日本共産党府委員会の渡部結副委員長が司会・進行役を務めました。
(大阪民主新報、2022年5月1日・8日合併号より)